建築設計業への転職時に役立つ!インテリアコーディネーター資格とは?

公開日:2021/07/01  


インテリアコーディネーターの資格は、国家資格ではなく民間資格です。民間資格ですが、建築設計業への転職を検討しているなら、持っていることで有利になる場合があります。今回の記事では、建築設計業への転職でおすすめのインテリアコーディネーター資格についてまとめておきます。しっかりチェックして取得しましょう。

インテリアコーディネーター資格とはどのようなもの?

インテリアコーディネーターは、インテリアに関しての知識を持っていて、快適な住空間を叶えるためのインテリアの選び方や配置の仕方などについて、アドバイスできる能力があることを証明できる資格です。

■インテリアコーディネーターの仕事は?

インテリアコーディネーターは、住宅やオフィス、商業施設、公共施設などさまざまな場所においてインテリアをコーディネートします。建築士やインテリアプランナーとともに設計や施工に関することに関わることも多いです。設計や建築とインテリアは同じ分野に分類されていることもあり、インテリアコーディネーターは設計図も書くことになります。このことから、建築士業界への転職はインテリアコーディネーターの資格があると有利といえます。

インテリアコーディネーター資格試験の難易度は高い?

インテリアコーディネーターの資格は、民間資格です。民間資格で受験資格が問われないことから、誰でも受験可能です。公益社団法人インテリア産業協会が認定している民間資格で、合格後の有効期限が5年間と定められています。5年後には、研修を受けて資格の更新をしなければ資格が失効してしまいます。

■インテリアコーディネーター試験の合格率はどれくらい?

インテリアコーディネーター試験の合格率はどれくらいなのでしょうか。インテリアコーディネーター試験は、一次試験と二次試験にわかれています。一次試験は、マークシート方式で、二次試験は記述式論文とプレゼンテーションとなっています。マークシート方式と聞くと「意外と簡単に合格できるのかな?」と思うかもしれませんが、一次試験のほうが合格率は低くなっています。

一次試験の合格率は、平均して30%前後です。二次試験は50%前後です。ただし、二次試験を受けることができるのは一次試験合格者のみとなっているので、二次試験だけ受験することはできません。やや難易度が高くなっている理由は、次のようなことが挙げられます。

まず、インテリアコーディネーター試験で出題される問題は、出題範囲がとても広いといわれています。マークシートの択一式となっているものの、出題範囲は9分野にわたり、しっかり覚えていないと回答できないことも多いです。幅広い知識が必要となるので、予想している問題が出ない場合、まったく回答できないということもあるでしょう。難易度が上がってしまう理由は、幅広い問題が出題されてしまうことにあります。

さらに、問題数も多いです。一次試験は160分で50問の問題が出題されます。効率よく問題を解かなければすべて記入することは難しいでしょう。すぐに回答できないようなまどわされる選択肢が多いことも、合格率が低くなっている理由といわれています。

■一次試験は3年間有効

インテリアコーディネーターの試験は、一次試験と二次試験に合格しなければいけませんが、一次試験と二次試験を同時に受けなければいけないということではありません。とりあえず一次試験に合格して、二次試験を後で受けることもできます。一次試験を受験した翌年から3年間は一次試験が免除されることになるので、その間に二次試験を受けて合格すれば問題ありません。

■インテリアコーディネーターはどのような人が受験しているのか

インテリアコーディネーターの試験は、どのような人が受験しているのでしょうか。受験資格がないことから、さまざまな人が受験している資格ですが、施工業者やデザインや設計に携わっている人、インテリア関係の仕事をしている人が多いです。建築業界で働くために必要ということがわかりますね。

インテリアコーディネーター資格試験の勉強方法

インテリアコーディネーター資格を取得するための勉強方法には、どのような方法があるのでしょうか。インテリアコーディネーターの試験を受けるためには、200時間から300時間ほどの学習時間が必要とされています。このうち、一次試験の内容には100時間から200時間、二次試験の内容には、100時間かかると考えてください。一次試験は、内容が幅広く、たくさんのことを覚えなければいけないので時間がかかってしまいます。学習方法としては、独学、通学、通信講座があります。

■独学で取得する

インテリアコーディネーターの資格は、独学でも取得できる資格といわれています。書店に行くと、たくさんの教材が販売されています。市販の参考書や問題集などを使って、自分で勉強を進めることで、試験に合格するための知識は得られる可能性があるでしょう。

独学のメリットは、自分のペースで勉強できる点や費用がかからない点などが挙げられます。

デメリットは、わからないことがあった場合に聞くことができない、解決できない可能性があるという点、書籍は最新情報が漏れている可能性がある点、マイペースになってしまい思うように学習が進まない点があるでしょう。

しっかりと学習計画を立てて進めることができる人であれば、独学でも充分合格ラインにたどり着くことはできます。実際に、独学で合格している人もいるので、そのような人のブログも参考にしてみるとよいでしょう。

■通学で取得する

インテリアコーディネーターの資格は、通学でも取得できます。通学で取得する場合、夜間に学べる学校もあるので、働きながら勉強することもできます。

通学で学ぶ場合のメリットは、効率よく学習ができる点やわからないこともしっかり質問できる点、試験合格ができるようにポイントをおさえてくれる点、仲間ができて一緒に頑張れる点などがあるでしょう。

デメリットは、費用が高くなってしまう点と、通学が負担に感じてしまうことがある点などです。仕事をしながら通う場合、体力的にも精神的にもハードになってしまうかもしれません。

■通信講座で取得する

インテリアコーディネーターの資格は、通信講座が人気です。人気の理由は、独学と通学のよいところを兼ねているからです。通信講座は、いくつか種類があるため、サポート体制なども踏まえて選ぶようにしてください。通信講座のメリットは、ある程度自分のペースで進めることができる点、わからないことも質問できる点、効率よく試験対策できる点などがあります。

デメリットは、独学よりは費用がかかる点、予定通り進めていけるように勉強時間は自分で確保しなければいけないという点でしょう。

■学習計画の立て方は?

インテリアコーディネーターの試験合格のための学習計画の立て方として、試験の日程から逆算して考えるということが必要になってきます。インテリアコーディネーター試験の一次日程は10月第二週、二次日程は12月第一週となっているので、この日程から逆算して、勉強は4月から始めるのがよいでしょう。勉強期間は長すぎると途中でモチベーションが下がってしまいます。

かといって短いと焦ってしまうことになるので、タイミングは難しいですね。学習期間は、通信講座でも8ヶ月に設定されていることが多いので、4月スタートはおすすめです。勉強時間の目安は、先ほどもご紹介した通り、おおよそ200時間から300時間です。

ただし、業界未経験者と業界経験者では、学習時間に差が出るといえます。一次試験日までに200時間勉強しようとする場合、月に34時間は勉強しなければいけません。これをクリアできるように毎日の勉強時間を決めましょう。

 

建築業界への転職で役立つインテリアコーディネーター資格について紹介しました。国家試験ではないので、比較的取得しやすい資格です。建築業界に転職したいなら、まずはインテリアコーディネーターの資格に挑戦してみてください。

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