コンストラクション・マネジメント(CM)とは?

公開日:2019/04/06  

建築設計業界に転職するにしても、ゼネコンなどで活躍していたのならば、職種にこだわることも可能です。

例えば、コンストラクション・マネジメントです。

この方式はどんな内容なのでしょうか、マネジメント契約することにどのようなメリットがあるのかなど、知っておいて損をしない内容です。

どんな仕事をこなす人材であるのか

建築設計業の転職に成功するには、注目度が高まりつつあり、なおかつ、誰でもできる仕事ではない職種を選ぶことが大切です。

その1つが、コンストラクション・マネジメント(コンストラクション・マネージャー)です。この職種はどのようなものなのかというと、建設プロジェクトの推進支援を担うようです。

設計・建設事務所などは、さまざまなプロジェクトを担います。ビル・マンション・住宅などを造ったり、改修や大規模修繕なども担いますが、関連する企業の選定から業務内容の確認まで一貫して代行する役割を担うのです。簡単にこの方式を説明すれば、コンストラクション・マネージャーが、私たち消費者のベストパートナーとなってくれるということです。

契約関係としては、建築主とのコンストラクション・マネジメント契約を結びます。建築主は、設計事務所とも契約を交わしますが、コンストラクション・マネージャーは管理関係にあるゼネコン・サブコンと信頼関係を得ることにより、プロジェクト全体の品質・コスト・スケジュールの最適化を実現させるそうです。

建築設計業界に転職して成功するにも、さまざまな業種の専門知識を収集しておくということがポイントになります。物流から食品、商業などが一例で、もちろん建築以外にも専門知識が要求されることもあり、対応や順応するための体系化が図れる事務所選びも必要ではありそうです。

建築設計業ではあるものの、税務やビジネス許可などの運営や経営にも一貫して携われるスキルさえ持ち合わせています。このことからも、不透明性がないプロジェクトが要求され、私たち消費者から近い役割でいえば、土地探しからデザイン、施工から引き渡し、加えて資金計画までを必要とするような注文住宅を第三者目線でサポートしてくれる業務内容となります。

 

アットリスク型コンストラクション・マネジメント

コンストラクション・マネジメントを活用した例では、発注者の立場でプロジェクトを推進することで安心がついてくることや、予算内で適切なゼネコンの選定ができることにもあります。ちなみにゼネコンは総合建設会社で、サブコンは専門工事会社となります。

前職がゼネコンでの活躍であるなら、これまでに培ったノウハウを生かしたマネジメントを提供できるでしょうし、今後はプログラミングなどの付加価値を提供する立場にもなるでしょう。契約関係に向いているのは、プロジェクトを運営したい建築主です。

しかしながら利用法は多岐にわたり、コストの妥当性を検証するのにも利用できるでしょう。ビルやマンション、住宅を造り、既存する建物の改修や大規模修繕をおこなう役割を担いますが、コンストラクション・マネジメントとは、建物の用途や規模が異なったとしても、コストプランニングを積極的におこない、コストコントロールを実現した優良建築を適正価格で提案し、工事実現のバックアップを図るのです。

企業向けとなる方式はコンサルタント型ですが、私たち消費者向けとなるのはアットリスク型と呼ばれる、小規模リフォームや改修など、いわゆる中古住宅寄りです。通常ならば、ゼネコンが間に入るものですが、アットリスク型はゼネコンの位置にコンストラクション・マネジメントが籍をおきます。

企画・設計はもちろん、設計VEや発注代行までで、工事監理がないのが特徴です。設計VEでは、設計内容について有効な提案を採用し、機能や品質、コストバランスを重視してくれるので、より設計の完成度は高まるはずなので、ヘタに設計事務所に任せるより都合もよさそうです。リフォームが必要になった場合は、クオリティーアップのため、リフォーム専門業者を選定してくれます。

 

重要な説明の責任も担うことがある

ちなみに、設計力で高い評価を得ている事務所に転職することで実績に繋がりますが、設計コンストラクション・マネージャーという職種に就くこともできます。高いデザイン力と技術力は、今の時代には必須となるスキルで、プロジェクトの初期から計画的に組み込むことにより、施工時の効率性の向上を図ることができます。

また、評価が高い事務所では、施設計画に起因する建築主の事業性の向上を可能にすることを謳っています。競争率の激しい施設計画には必要かもしれません。

さらに大きな特徴は、設計図の情報に対して、設計者とコンストラクション・マネージャーが何度も情報の共有や調整をおこなうことにより、どうしても施工性の検討が断続的になりやすく、工程の間延び問題が浮上していた内容です。中には、検討した内容の説明がタイムリーでなくなる懸念もあるようです。

そこで活躍するのが、設計コンストラクション・マネージャーで、設計図を作成し、ゼネコンの入札から施工管理をおこなうので、効率化には最適な人材なのです。また最近では、アカウンタビリティに関して、希望するときにだけコンストラクション・マネージャーを利用することもあります。

重みのある説明、責任感もあるために説明に不慣れであれば大きなメリットではないでしょうか。ちなみに、似た言葉となるのがインフォームド・コンセントで、建築設計業に置き換えてみれば、リフォームをおこなう前にその内容に関して建築主に理解できるよう説明してさらに合意してもらう内容です。

一方、アカウンタビリティは、建築主に対しておこなう修繕や改修に関する内容を、建築主に説明する責任を意味するもので、合意は必要ありません。だからこそ、重い責任感があり、携わる者や雇用条件には経験者優遇が目立っています。

コンストラクション・マネージャーになれば、私たち消費者(お客さん)サイドのサポート役にもなるのです。建築主や私たち消費者からも信頼され、コストパフォーマンス最強の方式でもあるワケです。

住宅で例えるならば、長期優良のローコスト住宅造りができるという内容です。特に意識されるのは、建築主の要望を満足させると同時に、企業利益も確保できることです。

各部分ごとに最適な施工方法を検討し、コスト面も考え合わせ、拾い出し作業からの集計や整理、積算書を作成します。分かりやすく述べるならば、見積もりは単に売価を提示するだけでなく、依頼や引き合いを契約に結びつけるための手段でもあります。

したがって、説明しやすく、変更作業さえもスムーズにおこなえるものを作成しなければなりません。コンストラクション・マネジメントでは、単品商品ごとの独立した予算を検討するばかりでなく、1つの生活空間をどのように変えるのか、トータル的に判断することが要求されることもあります。

 

今や、転職エージェントを介して、建築設計業に転職する人材は増えています。また、限りなく必要とされる職種となるのが、品質・コスト・工期など、建築設計のプロジェクトをマネジメントするというプロジェクト運営手法となるコンストラクション・マネジメントなのです。

私たち消費者目線で家造りに関与してくれるだけでなく、大型施設を建築するためにはゼネコンとサブコンを統括する者がいることがポイントになり、全ての作業が円滑化、効率化に繋がるマネジメント契約が急がれています。

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