大工ととび職の違いってなに?

公開日:2020/10/01  

建設業の仕事はCADなどで設計図を作成した後に、必要な道具を用意して建設物を立てるのが仕事です。そんな建設業の現場で働く従業員には、主に大工ととび職がいます。どちらも建物を建設する際に大切な人材ですが、違いがわからないという人も多くいます。そこで、これから建設業に携わりたい人に向けて、とび職と大工の違いを紹介します。

さまざまな材料を使って建物を作るのが大工

建設業で欠かせない大工の定義は、事前に計画して立ち上げた設計図をもとに材料を用意して建物を建築する職業です。大工には専門分野があり、依頼された内容によって派遣されます。住宅建設の際に見かける人のことを、建設業界では造作といいます。造作は木造建築専用の職人でで、設計図を作って建築材料を木材に指定したときに、建築するために用意した木材を設計図通りに鉋やノミを使って任意の形に成型をします。

木材を加工する道具で任意の形に成型できたら、その木材を設計図通りの手順で組み立てていって計画通りの住宅にするのが仕事です。造作は昔ながらの伝統を受け継いで建築するのが仕事ですが、新しい建設業での仕事として増えているのが仮枠と呼ばれる仕事です。

昔ながらの木造建築は温かみがあり、安定した人気があるものの、火災や地震災害に弱いという側面を持ちます。そこで新しい住宅事情において、木造の弱点を補うために鉄筋を組み合わせたハイブリッド住宅もしくはアパートやマンションでは100パーセント鉄筋造りが主流になりつつあるのです。

仮枠というのは、建設するときの材料に鉄筋コンクリートと鉄骨を使うことを設定したときに派遣されます。この仮枠の仕事は、設計図を立てた時に材料を鉄筋コンクリートおよび鉄骨を使うことを設定したときに、鉄骨の加工を担う業者に依頼して設計図通りの部品を製造してもらうことを伝えます。設計図通りの部品が届いたら、今度は仮枠が設計図をもとに用意した鉄筋コンクリートそして鉄骨を使って住宅を建てるのです。

そして最後の伝統の造作の延長上に存在するのが、日本の伝統建築を守るために派遣される宮です。宮は、日本全国に存在する神社仏閣そして自治体が設定している文化財建築物の修繕をするために派遣されます。造作と宮の違いとしては、建築をするための技術です。住宅を作るための造作の場合は、建築をする際にさまざまな金具を使って固定して建築をします。

金具を使って建築をすることで作業がやりやすくなるメリットがありますが、その反面として20年以上たつと金具の表面に塗っている防さび剤が劣化して剥がれることで耐久性がもろくなります。それでは未来に残さなければならない神社仏閣や文化財に認定されている建物には使えないので、宮はくさびなど昔から受け継がれてきた木材加工技術を用いて釘や接着剤そして固定金具を使わずに建てるのが仕事です。

安全に作業をするために補佐をするのがとび職

建設業において欠かせない人材のとび職の定義は、高層で安全に作業ができるように環境を整えるのが仕事です。実は一般に知られていないだけで、いろいろな専門分野が存在します。一般に見かけるとび職のことを、建設業界では足場鳶といいます。設計図の図案において、これから建てようとする建築物が2階建て以上の場合において高層でも安全に作業できる場所を確保する必要があります。

そこで足場鳶は、建物サイズに合わせて鉄骨を用意して高層部分も安全に作業できるように足場を作ります。その後足場を作ったら、周辺住宅に騒音などの影響を与えないためにカバーを設置するのも仕事です。足場鳶は勤務1年目から始める職業であり、5年以上の経験を積んで高層で作業することの慣れと技術の基礎を学んだら、今度は専門分野に合わせて派遣されます。

とび職の専門分野として、足場鳶の次に見かける機会が多いのが鉄骨鳶です。鉄骨鳶は3階建ての住宅だけでなく、アパートやマンションといった高層の集合住宅そしてビル群や塔を作るときに派遣されます。鉄骨鳶は足場を作るだけでなく、事前に用意した鉄骨を金具を使って固定し、組み立てていくのが仕事です。

とくに塔関連は電気供給や電波の送受信を行うために必須なので、生活インフラを支えるためにも鉄骨鳶の中でも経験と技術を培った人材が作業をします。そして鉄骨鳶での実務経験を5年以上経験したら、次に任される仕事がより広大な範囲で作業をする橋梁鳶と高速鳶にキャリアアップするのです。

橋鳶は、人々の往来を安全にするためは歩道橋や鉄橋などの橋が必要になります。こういった歩道橋や鉄橋は、複数の人間の重みや震度7の地震にも耐えられるように防さび剤を塗った鉄骨を組み立てて作られています。こういった歩道橋や鉄橋が安全に使えるように、橋鳶は設計図通りに組み立てるだけでなく、数年おきにメンテナンスを行い、不備があった時には補修材を用いて修繕するのが仕事です。

そして高速鳶というのは、物流のインフラを支えるうえで欠かせない高速道路を建設するときに橋や高所で作業するときに足場を作るのに活躍します。もちろん足場を作るだけでなく、工具を使って細かい部分を組み立て、橋梁鳶と同様に補修材を用いて不備があったポイントを直すのが仕事です。

専門知識と学歴の有無が明確な違いです

大工もとび職も建設業において欠かせない人材ですが、決定的な違いとしては職業として就く際に必要になる学歴です。とび職の場合は仕事を始める時点で特別な知識が必要ではないため、基本的には学歴不問で季節問わずに重い荷物を持ち運べる健康な体と筋力があれば誰でも就職できます。

ただしキャリアアップし足場鳶以上の職人になる場合には、学歴は必要でなくても専用の道具知識が必要になるので、しっかりと他の先輩職人から学習するもしくはネットや本でそれぞれの部品の役割を勉強する必要があります。大工の場合、必須の国家資格は存在しないものの、設計図の解読や建設道具の加工と利用に関する技術・専門の知識が必須になります。

そのため大工になるためには、高校での履修科目に加えて建設学科もしくは建設専門学校に通う必要があるのです。ただし大工になるためには国家資格は必要ないといいましたが、就職と勤務した後の実務に必ず役に立つ資格は存在します。その資格というのが、木造建築物の組立て等作業主任者と建築技能士そして二級建築士及び木造建築士の資格です。

木造建築物の組立て等作業主任者は国家資格に認定されており、これは建築中に起きる問題に対処するために建設業務の責任者に任命されたときに配置が義務付けられている責任者です。建築技能士もまた国家資格であり、建設に関係する技術を運用できる事を証明するための資格です。

この資格を有する人材が多いというのは、建設業界にとって信頼の厚さにつながるので重宝されます。そして最後の二級建築士及び木造建築士は、国家資格ではなく民間資格になります。そのため重要度は他の2つに比べると弱いですが、やはり入手しておくとさまざまな建設物に携われるのでキャリアアップにつながるので持っておくと便利です。

 

大工は主に専門知識を利用して建設物を立てるのに尽力し、とび職は安全に作業できるための足場を作り建物以外の建築物が安全に利用できるように補修などをするのが仕事です。そしてとび職の場合には季節問わずに作業ができる健康的な体と筋力が必須であり、学歴は必要ないので体を常に鍛えていれば就職できます。

ただ大工の場合には専門知識が必要のため、しっかりと高校大学もしくは専門学校で知識を学んだうえで就職することになるのです。作業内容に違いはあれど、どちらも建設業にとって欠かせない人材ということに変わりないといえます。

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