建築設計業の特化型転職エージェントを利用するメリット・デメリット!

公開日:2021/12/01   最終更新日:2023/07/13

転職活動を行う際、転職エージェントを利用すると転職に関するさまざまなサポートを受けることができます。転職エージェントは総合型と特化型の2種類に分けることができ、目的や探し方によってどちらが最適かは異なります。本記事では、建築設計業の特化型転職エージェントを利用するメリット・デメリットについて紹介します。

建築設計業の特化型転職エージェントを利用するメリット

昔の日本では、新卒採用時に入社した会社に定年まで働く方が多い傾向にありました。しかし、社会の変化に伴い、現在ではキャリアアップやワークライフバランスの見直しなどのさまざまな理由から、昔よりも転職を検討する方が増加しています。しかし、現職と並行して転職活動を進めるのは簡単ではありません。

そこで転職希望者に代わって、求人の検索や企業との面接のスケジュール調整、内定後の条件交渉などを行ってくれる転職エージェントの需要が急増しています。転職エージェントは、転職希望者がスムーズに転職先を見つけられるよう、転職に関する専門知識を有したキャリアアドバイザーがサポートしてくれます。

転職エージェントには総合型と特化型の2種類がありますが、双方の違いが分からずどちらに依頼すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで、まずは特化型エージェントを利用することのメリットについて紹介します。

特化型エージェントとは

特化型エージェントとは、特定の業界に絞って求人情報を取り扱っていることが最大の特徴であり、特定の業界に特化している分、業界の動向や特徴といった詳細な情報に詳しい担当者がサポートしてくれることが魅力です。

また、業界に特化していることで、企業からも強い信頼を獲得している可能性が大きいです。そのため、企業の内部情報や業務内容を詳しく理解したキャリアアドバイザーから情報を提供してもらいやすいといえます。

また、業界に対する専門知識があるキャリアアドバイザーが在籍していることも、特化型エージェントの強みです。特化型エージェントのキャリアアドバイザーであれば、扱う分野を狭めたぶん、深い知識を持っていることが多くなっています。そのため、建設設計業への転職を希望する場合も、特化型エージェントを利用するのがおすすめです。

建設設計業は専門性が高い職種ですから、専門知識のあるキャリアアドバイザーでないと、転職希望者の要望を正しく理解し、的確なサポートを実現することが難しいことがあります。また企業の内情や、業界の動向をしっかりと理解しているキャリアアドバイザーは、建設設計業への転職をスムーズにサポートしてくれるでしょう。

建築設計業の特化型転職エージェントを利用するデメリット

転職を検討する際、人によって企業に求める条件が異なります。たとえば、給与面を重要視している方、福利厚生が充実していて働きやすい環境かどうかを重要視している方などさまざまでしょう。

また、転職希望者の中には企業のネームバリューや企業の規模などの社格を重要視している方も多いのではないでしょうか。しかし、特化型エージェントが取り扱っている求人は、中小企業の求人情報が多い傾向にあります。

なぜなら、特定の業界に特化しているぶん、紹介する職種や業種も限定しているため、大企業のような数十人~数百人規模の求人を取り扱うことがほとんどないのです。そのため「建設設計業を志望しているけれど、いろいろな分野を見て最終的に応募する企業を決めていきたい」「できれば複数の企業に応募してから決めたい」という方には総合型エージェントの利用がおすすめです。

また、建設設計業の中にも大企業から中小企業までさまざまな企業が存在しています。そこで、社格を重要視している方は、特化型エージェントを利用しても募集できる企業が少なくなってしまいます。

また、特化型・総合型に限らず転職エージェントは成果報酬制です。つまり、転職希望者を企業に紹介し、企業が採用することで企業から人材紹介料を得ているのです。そのため、ゆっくりと自分のペースで転職を進めたい方は転職エージェントの利用をおすすめしません。

転職エージェントは丁寧に転職希望者をサポートしますが、できるだけ早く内定を獲得するのも仕事の一つだからです。内定が出ると決断を迫られたり、できるだけ多くの選考に進むようすすめられたりする場合があり、時間をかけてゆっくり転職を進めたい方には利用をおすすめできないのです。

このように、特化型エージェントにはメリット・デメリットの双方があり、エージェントの担当者に何を求めるか、どのような企業に転職したいかによってどちらを選ぶべきかは異なります。。

特化型転職エージェントを効果的に活用するコツ

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、一人だけを担当しているわけではありません。他にも担当者を抱えている中で、全員に対してサポートを行っているのです。つまり、転職に対して積極的でない、態度が悪くて企業に紹介しづらいなどと認識されてしまうと、求人を優先的に紹介してもらえない可能性が高まってしまいます。

そこで、特化型転職エージェントを効果的に活用するコツについて解説します。まず、特化型転職エージェントに登録する転職希望者は、ほぼ全員が同じ業界を志望していることとなります。

そして、その中からキャリアアドバイザーに優先的に求人を紹介してもらうためには、転職希望者側が転職に対する積極的な意思を伝えることが重要です。たとえば、ゆっくりと転職に時間をかけたいと回答するよりも、できるだけ早く転職先を見つけたいと回答する方がキャリアアドバイザーも熱心に動いてくれる可能性が高まります。

次に、希望条件をできるだけ明確に詳しく伝えるということも、エージェントを効果的に活用するコツとなります。たとえば、希望の業種や年収、福利厚生の希望などできるだけ細かく条件を伝えることをおすすめします。

特化型転職エージェントは、特定の業界に対する専門的な知識があり、第三者目線から転職希望者の市場価値を的確に判断することが可能です。そのため、まず希望の条件を詳細に伝え、すべての条件をクリアすることが難しい場合はアドバイスをもらうことができます。

反対に希望年収が低すぎるという場合もアドバイスをもらうことができます。つまり、特化型転職エージェントと相談しながら、条件を精査し、自分自身の市場価値を見極めながら紹介できる求人はあるのか探っていくことが可能になるのです。

 

建築設計業への転職を希望する場合は、特化型エージェントの利用がおすすめです。なぜなら、建築設計業に関する求人を紹介するためには、専門的な知識が必要であり、特化型エージェントのキャリアアドバイザーであれば的確なサポートを受けられる可能性が高いからです。一方、特化型エージェントを利用するデメリットも存在します。そのため、理想の転職ができるよう慎重に転職エージェントを選ぶことが大切です。

おすすめ関連記事

検索

READ MORE

建築積算士資格試験は、その難易度からすると少し高いといわれています。建築業界で欠かせない資格であるため、取得することで転職やキャリアのステップアップにつながります。この記事では、建築積算士の

続きを読む

建築士になるためには、単なる資格取得だけでなく、特定の性格や特徴が求められます。建築士に向いている人物像や必要な資質について、4つの視点から解説していきます。自分自身の適性を知り、建築の世界

続きを読む

建築業界において、働きやすさは個々の職種や企業によって異なります。ホワイトな職場を求めるならば、給与や残業時間、体力面、休日数を注意深く見極めることが大切です。本記事では、建築業界の労働環境

続きを読む

転職エージェントは転職を検討している人にとって効果的なサービスです。しかし、いつまでサポートを受けられるのかわからず、利用を迷っている人も少なくないと思います。本記事では、転職エージェントの

続きを読む

電気通信工事施工管理技士になるには、実務経験が必須ですが、実務経験がなくても資格を取得する方法が存在します。本記事では、実務経験の有無に関わらず資格を取得するための詳細な情報を提供します。受

続きを読む

建設・土木業界における長年の悩みである3K(きつい、汚い、危険)から脱却し、新たな働き方新3K(給料がよい、休暇が取れる、希望が持てる)を実現すべく、国土交通省を中心に業界全体で取り組みが進

続きを読む

建築プロジェクトや製造業において、施工管理とCADオペレーターは重要な役割を果たしていますが、その違いを理解することは業界において不可欠です。施工管理者とCADオペレーターは異なるスキルと責

続きを読む

建築業界にはさまざまなプロフェッショナルが存在しますが、なかでも建築デザイナーと建築士は混同されがちです。同じ建築業界で携わっているとはいえ、異なるポイントがあります。この記事では、両者の違

続きを読む

店舗デザイナーとは、物販や飲食店などのデザインを手がける専門家です。外観から内装、家具やファブリックまで総合的に設計し、魅力的な空間を創り出します。この記事では、店舗デザイナーの仕事内容、や

続きを読む

一級建築士の資格を持つ建築士が転職先を模索するなかで、注目すべきポイントやおすすめの転職先について解説します。建築業界の変化や需要の動向、転職の際に重要なポイントを押さえながら、一級建築士の

続きを読む