未経験者必見!CAD初心者が初めにやるべきこととは?
建築業界で働くならCADを使えることで有利な転職も期待できますが、まったくの初心者・未経験者なら自分に扱えるのか不安に思ったり、そもそもCADがどういうものなのかわからないという人もいるでしょう。今回は、CAD未経験者に向けて、CADの特徴やできること、初めにやるべきことを解説します。
CADの特徴とは?CADでできること
CADとは「Computer Aided Design」を略したもので、コンピューターを使用し形にしたいものを設計するツールです。以前のCADソフトは建築業界や土木業界、機械業界などで使われる、数百万円もする高価なものしかなく、一般の人が気軽に始められるようなものではありませんでした。今では無料のCADソフトも多数あり、普通のパソコンでも利用することができるため、気軽に使用することができるのです。
もくじ
CADは図面設計のソフトウェア
建築業界で利用するというイメージがあるCADですが、実はどのような「商品」でもCADで設計し作成することが可能です。建築物などの大きなものだけでなく身につけるアクセサリーなど小さなものもOKなので、仕事で利用するだけでなく趣味にも使うことができます。
CADを利用してできることは?
建築や土木業界でおなじみの、工事現場でよく見る図面「2D図面」もCADで作成することができます。2D図面は建築や土木業界で働いたことがなくでも、注文住宅を建てる際に自宅の図面をもらうので目にしたことがあるかもしれません。そのような2D図面は、CADが使われるまで手書きで作成されていました。しかし、今は2D図面もパソコンを利用しCADを使って作成するのが一般的になり、手書きで図面を書くこともほとんどなくなっています。
また2D、2次元の図面だけでなく、今では3DCADの登場で3Dモデルの作成もできるようになりました。2D図面は、図面を読んだことがない素人では理解することが難しいものですが、3D形状になれば直感的に理解することができます。3DCADでは3Dモデルをパソコン上で作り、その3Dモデルを工作機械に読み込ませることで効率的に3D形状が作成されます。
以前なら、図面を人間が読んで加工機に必要な情報を入力しなければ、3D形状に加工することはできませんでした。しかし、3DCADなら人間の入力は不要で加工機が直接3Dモデルを理解できるので、作業にかかる時間や手間を削減できるようになったのです。
CAD初心者はまず何をするべきか
CAD初心者なら、CADを始めようと思っても何から手をつけたらいいのか迷ってしまうのではないでしょうか。以下で説明していきます。
パソコンにCADソフトをインストールする
CADソフトはパソコンで作業を行いますが、パソコンを購入した状態でCADソフトがインストールされていることはほぼないので、まずソフトをダウンロード・インストールするところから始めましょう。
CADソフトにもいろいろあり、無料で手に入れることもできますが、何を選んだらいいのか初心者ならわからないのが普通です。迷ったときは、CADソフトでシェア率が高いソフトや、口コミが良いソフトを選ぶことがおすすめです。
とりあえず操作してみる
ある程度作図や設計の知識があるなら、とりあえず操作してみて既存の図面を再現してみてください。とはいっても、いきなり操作するのは戸惑うことも多いはず、そんなときはCADの操作・作業について解説している本を参考にしてみましょう。
初心者向けの講座を受講する
独学で技術を習得する自信がない人や、操作しようにも頭が真っ白になって手が出ない人なら、初心者向けのCAD講座の受講がおすすめです。どの講座もまったくの初心者でCADの知識がなくても受けることができ、最後は資格取得も可能なレベルになれると好評な講座もあります。
また、本格的にCADを学びたい人なら、CADオペスクールに通うのがおすすめになります。スクールなので有料になりますが、オンラインでも学ぶことができるので近くにスクールがなくても大丈夫です。
とにかくひたすら練習する
知識だけを頭に入れても、実際に操作しなければ、CADの技術スキルを身につけることはできません。本を参考にCADの操作を学ぼうとする場合、本の内容を理解してから操作するよりも操作してわからない作業が出てきたとき、その都度本で勉強するほうがしっかりと理解できるものです。
頭で考えるよりも実際に作業し、ひたすら練習するのが上達するためのコツになります。設計の練習は自分が興味のないものを選ぶとつらくなるので、作りたいものを選んで行ってみましょう。
建築業界に入る前に!初心者におすすめの目標とは
なんとなくCADが使えたほうがよさそう、そんなふうに漠然とした理由でCADを始めると、途中で投げ出してしまうこともあります。ですが途中でやめてしまうのは、そこまでに費やした時間や手間、費用もムダになります。
CADの技術スキルを習得して損はなく、むしろプラスになることのほうが多いはずです。そのため挫折しないように目標を持って勉強に挑むのがおすすめです。CAD初心者におすすめの目標は、つぎのようなものがあります。参考にしてください。
CADオペレーターとして仕事に就くこと
手に職があれば、より条件の良い仕事に就くことができるでしょう。CADが使えることを強みにして、CADオペレーターやCADを使用する仕事に応募することができます。建設・土木業界だけでなくCADを使用する職業は数多くあるので、CADを使うことができれば転職にも困ることはないでしょう。
CADの資格を取得すること
どんな勉強でも資格を取ることが目標となれば、より頑張って取り組むことができるものです。CADの資格は取得することがゴールではなく、その先にはさまざまな企業で活躍することも期待できます。
作品をつぎつぎと世に発表すること
趣味としてのものづくり、CADを使うことができれば、より注目される作品をつぎつぎと生み出すことができるでしょう。今はSNSで作品を紹介することもできるので、多くの人の目に触れることができ、趣味に留まらず、商品として販売し収入を得ることも可能になります。取りあえずは趣味でのものづくりでも、それが本業として成り立つことも期待できるのです。
まとめ
手に職をつけることは転職にも有利、もちろんCADが使えることも立派な「職」をつけることになります。まったくのCAD未経験者なら、勉強する前に難しそうと尻込みしてしまうかもしれません。しかし、CADは初心でも技術を習得することは十分可能なので、まずはパソコンにソフトをダウンロードしてみてください。あとは操作をひたすら練習、自信がない場合は初心者向けの講座の受講がおすすめです。初心者なら目標を持つことで、挫折せず最後までやり抜くことにつながるでしょう。