転職したいのになかなか退職させてもらえない…。退職できないときの対処法

公開日:2023/01/15   最終更新日:2024/06/19

別の仕事がしたい、今の会社とどうしてもあわない、長時間働かされすぎてプライベートの時間がとれないなど、転職を考える理由は人それぞれです。ただ、人手不足が深刻化している近年、引き止められてなかなか退職させてもらえない経験をした方もいるのではないでしょうか?今回は退職できないときの対処法を解説します。

退職させてもらえないのは違法!

最初にお伝えしておきますが、退職させてもらえないのは違法です。

会社のルールにもよりますが、民法では、2週間前にやめることを告知しておけば退職させてもらうことができます。これは雇用期間が定められていない労働者のケースであり、有期の契約社員やアルバイト、派遣社員以外であれば退職することを伝えた2週間後にやめられるのです。

ただ、会社の就業規則によっては1か月前に告知するのを求められることも。基本的には民法が優先されますが、就業規則を無視するのは退職時のトラブルを招く恐れがあります。事前によく確認しておきましょう。

仕事をやめさせてもらえないケースとは

人手不足を言い訳にして「今やめられると困る」と引き留めてくる可能性があります。しかし、人手不足は社員が原因ではなく会社が解消しなくてはいけない問題であるため、辞める側が考慮する必要はないのです。

ほかにも、やめたら訴える、給料や退職金を支払わないと脅してくるケースも存在しますが、給与を支払うのは会社の務めです。そして、労働基準法によって「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」と定められています。

損害賠償を請求されたり給与を支払われなかったりするのは違法なので、毅然とした態度で対応してください。また、退職するのにもかかわらず有給休暇を取得させないのも違法です。

そして、やめる際には退職届を提出するでしょうが、退職する具体的な理由を伝える必要はありません。「なぜやめるのか」「この理由ではやめさせられない」と言われても、一身上の都合だと伝えるだけで大丈夫です。

退職させてくれない場合の対処法は?

法律や就業規則を守っていれば、基本的にはスムーズに退職できます。ただ、どうしても会社側が退職を承認してくれない場合の対処法について解説します。

退職したいと思ったタイミングで、上司に退職届を出してやめる意思をはっきり伝えてください。ここで受け取ってもらえない可能性がある場合、レコーダーなどで会話を録音しておくと脅された際の証拠になります。

直属の上司が退職届を受理してくれなければ、さらに上の立場の上司へ相談しに行きます。最終的に人事の社員に届けます。そして、退職願ではなく退職届を出すことが重要です。

会社が退職届絵を受理してくれない場合、内容証明によって退職願を郵送しましょう。内容証明とは、日本郵便がいつ・誰が誰へ・どのような内容を送ったか証明してもらえる制度です。そのため、内容証明郵便を活用すると「退職届を受け取っていない」という言い訳ができなくなるのです。

在籍を強要されたらどうする?

退職届を提出しようとしても、人材不足を理由に残ってほしいといわれるケースが存在します。しかし、自分の後任となる人材を見つけるのは企業の役割であり、社員が行うことではありません。そのまま一身上の都合を理由に退職の意思を伝えてください。

給与を支払わないといわれた場合は、シフト表やタイムカードのコピーをとっておいて、未払い分の賃金を請求します。また、急にやめるなら離職票を出さないと無理難題を言ってくることがありますが、ハローワークに行けば離職票を発行してもらえるので安心してください。

懲戒解雇すると脅されたら

退職届を出した際に、会社の規律に違反しているといわれ懲戒解雇扱いにすると脅されることがあります。犯罪行為や経歴詐称、長期間の無断欠勤に該当しない場合、懲戒解雇されることはないので、正当な理由がない懲戒解雇は違法です。

退職するというだけで懲戒解雇扱いにすると言われたら、その解雇は無効となるうえ会社に損害賠償を請求できることもあります。一方的な通知に屈する必要はありません。

半年後、1年後ならやめていいと言われたら?

1か月後にやめようと思って退職届を出したら「半年後なら承認する」と言われた場合、どうすればよいのでしょうか。

基本的に、会社の意向に従わなくても大丈夫です。法律では2週間前に退職届を出せばやめられることになっています。その旨を伝えて、退職の手続きを進めてもらうようにしましょう。

退職させてもらえないときはどこに相談すればよいのか

自分の力では退職させてもらえない場合、相談に乗ってもらえる場所を紹介します。まずは労働基準監督署へ連絡してください。退職以外にも、悪質な労働環境やパワハラ・セクハラといった嫌がらせにも対応してくれます。

退職届を受理してもらえない、やめないよう脅されていることを伝え、その証拠をあわせて提出してください。そうすることで、労働基準監督署が企業へ行政指導を行ってくれます。労働基準監督署の上部機関である労働局に相談するという方法もあります。

警察へ行く

企業が強引に引き留めてくる際には、メールの文面を保存したりレコーダーで音声を録音したりしておきましょう。その中に障害や暴行、恐喝になり得る行為があれば、警察に行って相談に乗ってもらえるケースがあります。

ただ、警察が積極的に動いてくれるのは刑事事件に該当する場合であり、基本的に民事事件には不介入です。そのため、確実な証拠がなければ動いてもらえません。音声データや写真、動画をまとめて提出できるよう準備しておいてください。

弁護士に相談する

あらゆる手段を尽くしてもやめさせてもらえなかったり、上司が怖くてやめることを言い出せなかったりする人もいるでしょう。そこで、最終手段として弁護士に相談することをおすすめします。

自分ではなく弁護士を介して退職手続きを進めてもらえるため、よりスムーズに退職へと進んでいけるでしょう。退職に関する法律にも詳しいため、企業側の無理な要求や言い分にもきちんとした知識をもって対応してくれます。

必要な書類の提出を促す、未払い分の給料を請求するといった細かい部分も請け負ってくれるため、依頼しておけば安心だといえるのです。このように、自分ではなくほかの人物によって退職手続きを進めてもらうのが退職代行です。

退職代行業者と弁護士の違いは?

退職代行を取り扱っている業者が存在しますが、弁護士との違いは法律事務を行えるかどうかという点にあります。

退職届を作成して代理で提出する程度であれば退職代行業者でも問題ありませんが、退職日の調整や退職金に関する話し合いなど、何らかの交渉を行う場合は弁護士でなければ違法に該当する可能性が高いです。

のちのち余計なトラブルに巻き込まれないようにするためにも、退職代行を依頼するなら最初から弁護士のところに行くのがよいといえるでしょう。

まとめ

退職できないときの対処法について紹介しました。さまざまな理由で対象届を受理してもらえなかったとしても、法律上2週間前に告知すれば退職することが可能です。退職に関する法律の知識をしっかり身に付け、堂々とした対応を心がけてください。

どうしても辞めさせてもらえない場合、内容証明や労働基準監督署、弁護士へ相談するという方法があります。必要に応じて適切な対応をとりましょう。

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