転職は簡単ってホント?CADオペレーターの転職事情や働き方について

公開日:2023/05/01   最終更新日:2023/09/15


さまざまな業界で使われている、CADを専門とするCADオペレーターへの転職を検討している人も多いのではないでしょうか。CADオペレーターは転職しやすいと聞くけれど、果たして本当なのか気になるところです。今回は、CADオペレーターの転職事情や働き方について解説するので、ぜひ参考にしてください。

CADオペレーターは建築設計業界に必要な人材

CADは図面やアイデアをデータで作成できるソフトとして、さまざまな業界で活用されていますが、CADオペレーターはCADを専門としている職業です。CADオペレーターの転職事情や働き方について触れる前に、そもそもCADとはどういったものなのか紹介します。

そもそもCADとは

CADは、コンピューター上で設計や製造ができるソフトのことで、開発当初は飛行機の設計に活用されていましたが、自動車や建築業界、アパレル業界まで、幅広く利用されるようになりました。現在では、各業界や分野に特化したCADソフトも出てきており、多くの業界で需要があるソフトとなっています。

CADオペレーターとして働く上で、CADのスキルを習得しなければなりませんが、無資格かつ未経験でも求人を募集している場合があります。CADオペレーターとして働くために必須とされる資格もないため、興味があれば誰でもチャレンジできる職種となっています。

CADの特徴

CADは、かつて手書きで行われていた設計や製図作業をコンピューター上でできるようになったため、正確で簡単な設計作業ができるようになりました。図面の修正も手書きの場合は、間違えて消してしまうこともありましたが、CADでは修正箇所をピンポイントで行えるうえ、修正履歴を残すことも可能です。

さらには、データで保存できるようになったため、部署間での共有や図面の管理も容易に行えることがCADの大きな特徴です。

CADオペレーターは建築業界で必要な人材

図面作成に活用されるCADオペレーターは、モノづくりをするうえで不可欠な存在といっても過言ではなく、建築業界でも必要な人材となっています。CADオペレーターが活躍できる業界は幅広いため、業界に特化した専門スキルを身につけながらスキルアップする必要があります。

実は人気?CADオペレーターの働き方とは

CADオペレーターの働き方は人によってさまざまで、正社員として仕事に打ち込む人もいれば、契約社員や派遣社員として働いてワークライフバランスを重視する人もいます。必ず決まった雇用形態で働かなければならないというわけではないので、CADオペレーターは比較的自由な選択が可能な職種といえます。

CADオペレーターには、ほかにもアルバイトやフリーランス、在宅ワークという雇用形態もある中、もっとも求人需要が高いのは、派遣社員となっています。派遣会社へ登録すれば、すぐに希望に沿った仕事を案内してもらえるため、正社員よりも早く仕事を見つけられやすいというメリットがあります。

また、いずれは正社員を目指したいという人でも、紹介予定派遣などを利用すれば、正社員登用される可能性があります。安定した正社員として働きたいという人も多いかもしれませんが、CADオペレーターを専門として正社員として求人募集しているケースは少ない傾向にあります。規模の小さい建築事務所などでは、CADオペレーターは専業となることが少なく、建築に関連した資格やスキルを持った人が兼務している場合が多いためです。

CADオペレーターが正社員として雇用される場合は、将来的に設計士としての活躍か、即戦力としての活躍を期待されている場合が考えられます。未経験者として正社員で雇用される場合もありますが、設計士のアシスタントとして事務処理や雑務などの業務を兼任するケースが多い傾向にあります。

CADオペレーターの転職事情!スムーズに転職するためのコツは?

さまざまな働き方が可能なCADオペレーターですが、実際の求人需要や転職事情が気になる人も多いことでしょう。CADオペレーターの転職事情や、スムーズに転職するためのコツについて解説します。

CADオペレーターの需要

CADオペレーターでの転職を検討する前に、そもそも採用需要があるのかどうか気になる人も多いことでしょう。

結論から言うと、CADオペレーターの需要はかなり多い傾向にあります。多くの業界で、少子高齢化の影響などによって現役世代の人手不足が課題となっていますが、建築業界もそのうちの一つです。建築業界には、プロジェクトによって繁忙期と閑散期が生じますが、繁忙期になるとCADの図面作成を任せられる人材がいれば重宝されます。

ただし、CADオペレーターとして作図できるだけの人材は需要が少なく、設計士のサポートやパース製作が行えるといった付加価値を持っていると、需要が高くなります。最初から建築業界の専門知識を求められることは少ないですが、基本的な知識は、ある程度把握しておくとよいでしょう。

CADオペレーターの実際の転職事情は?

CADオペレーターとして活躍しながら、キャリアアップを目指すケースもあれば、建築業界に携わりながら、CADオペレーターを目指すケースなど、人によって転職事情は異なります。

さらには、建築業界とは異なる業界から、未経験としてCADオペレーターへの転職を目指す人もいます。さまざまな転職パターンがありますが、経験やスキルを不問としている求人もあるため、誰でもチャレンジしやすいのがCADオペレーターの特徴です。

スムーズな転職のコツ①スクールの紹介

専門学校や資格スクールからの紹介を受けることで、CADオペレーターへのスムーズな転職が可能となります。専門学校や資格スクールは、企業とのコネクションを持っているところもあり、就職先を一緒に探してくれるケースがあります。

スクールでCADオペレーターに関連する資格取得やスキルを磨きながら、就職サポートを受けることで、スムーズな転職が可能となります。コネクションがない通常の就職活動では、面接に進むのも難しい場合がありますが、スクールからの紹介であれば、採用試験に進める可能性が高まるため、おすすめの転職方法の一つとなります。

スムーズな転職のコツ②転職支援業者に登録する

CADオペレーターは専門的なポジションとなるため、求人全体からみると求人数はどうしても限られてしまいます。一般的な求人サイトではCADオペレーターの仕事を探すのは難しいため、建築業界に特化した転職エージェントや派遣会社に登録することをおすすめします。

転職エージェントや派遣会社は担当者が付いて就職サポートをしてくれますが、総合型の転職エージェントではCADオペレーターに詳しい担当者は少ない可能性があります。建築業界に特化した業者に登録すれば、CADオペレーターに精通した担当者が付いてくれる可能性があり、スキルアップやキャリアについて、具体的なアドバイスをもらえるというメリットがあります。

しかしながら、総合型の転職エージェントや派遣会社は、圧倒的な求人数を誇るという魅力もあるため、総合型と特化型のどちらも登録して、うまく活用するとよいでしょう。

まとめ

今回は、CADオペレーターの転職事情や働き方について解説しました。CADオペレーターは建築設計業界に必要な人材として、採用需要も高い傾向にあります。CADオペレーターの転職事情は人によってまちまちで、すでにCADオペレーターとして働いている人がキャリアアップを目指すケースもあれば、異業種から未経験としてCADオペレーターへの転職を目指すケースもあります。スムーズにCADオペレーターに転職するコツとしては、専門学校や資格スクールからの紹介や、転職エージェントや派遣会社などの就職支援業者に登録することをおすすめします。

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