建築・設計業界でもWEB面接が増えている!マナーや注意点とは?
インターネット環境の発展と普及により、2010年ごろからWEB面接が導入され始めました。日本では2020年あたりから浸透したこともあり、WEB面接の経験がないという人も少なくありません。しかし、建築設計業界でもWEB面接を行う企業が増えつつあります。今回、WEB面接の流れをふまえたうえで、マナーや注意点を解説します。
WEB面接の事前準備とは
企業や面接会場まで足を運ぶ必要がない分、WEB面接ならではの事前準備を行う必要があります。事前準備をおろそかにしてしまうと、予期せぬトラブルやマナー違反となるかもしれません。やっておきたいWEB面接の事前準備を紹介します。
■通信環境や使用ツールの設定や確認を行う
WEB面接では、Wi-Fiなどのインターネットに接続できる環境が必須です。不安定な通信環境であれば、WEB面接が突然中断されることやタイムラグが発生してしまう可能性があります。事前に指定のWEB面接で使用するツールにアクセスするなどで、通信環境を確認し整えておきましょう。その際、ツールの設定も済ませておくことをおすすめします。
■音声やカメラなどの設定を行う
不具合なく音声が聞こえるか、カメラがきちんと作動するかを確認します。とくに注意したいのは、カメラの固定位置です。お辞儀をした際に、フェードアウトしない位置をしっかりと確認しましょう。カメラは目線の高さ、自身の胸から上が映るような位置がおすすめです。
また、WEB面接中にカメラが動かないように、しっかりと固定することも忘れてはいけません。きちんと確認したカメラ位置も、動いてしまえば余計な物が写り込んでしまう可能性もあるので、注意しましょう。また、背景にも配慮が必要です。不要な物が映り込まないよう、シンプルなカーテンや壁の前で行います。バーチャル背景は、よい印象を抱かない人がいる可能性もあるため極力避けるとよいでしょう。
WEB面接の基本的な流れ
落ち着いてWEB面接を受けるには、当日の流れをシミュレーションするのがおすすめです。WEB面接の基本的な流れを知り、万全の体勢で臨みましょう。
■企業から届く案内を確認し準備を行う
WEB面接の予定時刻とともに、使用するツールの指定や面接用のURLが案内されます。ツールの確認や、先に紹介したWEB面接の事前準備の内容を参考に準備を行いましょう。一部ツールでは、事前登録などが必要であるため注意が必要です。もし、ツールの通知がない場合は問い合わせしておくことをおすすめします。
■最低でも開始時刻の5分前にはログインしておく
WEB面接の開始時刻の5分前にはログインを完了し、スタンバイしておきましょう。使用するツールにチャット機能がある場合や、メールで連絡がとれるようであれば、準備が整っている旨を連絡すると丁寧です。とはいえ、企業側を急かすことがないように配慮する必要もあります。自分から発信することや、何度もメッセージを送信することはしないよう気を付けましょう。
■座った状態で対面の面談と同じように対応する
WEB面接では、立ち上がってお辞儀をする必要はありません。終始、座った状態で対応します。座ったままでもきちんとお辞儀をするように意識するとよいですね。WEB面接の内容は対面の面接と同じように進みます。最初の挨拶や最後の挨拶など、対面の面談で行う内容と同じで問題ありません。
ただし、最後の挨拶を終えたあと、自分から切断や退出をしないようにしましょう。面接官からの指示に従い切断するか、面接官が切断するまで待ちます。
■可能であればお礼のメッセージを送信する
メールなどのメッセージで面接の案内を受けていた場合、可能であればお礼のメッセージを送るとよいかもしれません。義務ではありませんが、時間をいただいたお礼を伝えると丁寧な印象を与えることができるでしょう。あわせて、一緒に働きたいという気持ちを簡潔に添えることもおすすめです。
WEB面接で気をつけたいマナー
WEB面接とはいえ、気をつけたいマナーは対面の面接となんら変わりません。しかし、WEB面接だからこそ工夫したいポイントがあります。続いて、WEB面接でとくに気をつけたいマナーを紹介します。
■スーツを着用しマスクを外して対応する
対面の面接と同じように、スーツをきちんと着用するようにします。カメラで映る範囲は限られるとはいえ、お辞儀のタイミングなどで下半身が映ってしまうかもしれません。気を緩めず、ヘアスタイルを整え、きちんと上下でスーツを着用しましょう。
また、マスクなどで顔を隠さないようにする必要があります。もし外出先や体調によりマスクの着用が必要な場合は、事前に伝えておくのがマナーです。メッセージなどで伝えた場合であっても、WEB面接が開始した際に、改めて断りを入れるとよいでしょう。
■マナーモードにするなどで不要な通知は切っておく
対面の面接でスマートフォンなどの機器をマナーモードにするのと同様に、通知音が鳴らないように注意する必要があります。また、WEB面接中にダイアログボックスが表示されると気が散ってしまうかもしれません。可能であれば、通知音をオフにするとともにダイアログボックスも非表示にできるとよいです。
また、自宅でWEB面接を受ける場合など急な来客が来る可能性もあります。インターフォンや電話が鳴っても、面接を中断し対応するのはマナー違反のため気をつけましょう。
■予定時刻の5分前には指定のURLにアクセスしておく
指定のURLには、5分から10分前にはアクセスしておくようにしましょう。事前の動作確認や突然のトラブルに対応できる余裕にも繋がります。
■視線の向きや話し方などの作法に注意する
WEB面接では、モニターに映る面接官の顔を見てしまう傾向にあります。モニターに視線を向けるのではなく、カメラを見るように注意しましょう。また、若干のタイムラグが発生する可能性や音声が鮮明でないことを考慮し、明るくゆっくりと言葉を発することをおすすめします。
WEB面接でよくあるトラブルと対処法
WEB面接では通信機器を通しているため、すぐに対処できるトラブルから原因がわからないトラブルまで、さまざまなトラブルが発生する可能性が考えられます。いざというときに、冷静に対処できるようにしておくことが重要といえるでしょう。そこで、よくあるトラブルとその対処法について解説します。
■通知されているURLにアクセスできない
なんらかの原因によって、URLにアクセスできないというトラブルがあるようです。原因としては、Wi-Fiなどの通信状況の不安定さや、必要な設定ができていないことが考えられます。これらの多くは、指定されたツールの使用頻度が低いことが原因で引き起こされるといえるでしょう。
事前にWEB面接のツールの利用方法を確認する、また実際にログインしておくことをおすすめします。とくにスマートフォンでは、ツールのアプリを事前にインストールする必要がある場合もあります。事前にログインすることで、最新のバージョンに更新されているかも確認できます。
■音声や画面に不具合が発生する
面接官の音声が聞こえない、もしくは自分の音声が聞こえない、映像などにタイムラグが発生するというのもよくあるトラブルのひとつ。これらのトラブルは必ずしも自身の設定ミスだといいきれません。原因を究明し速やかに対処するためにも、事前にツールの設定を確認しておくとよいでしょう。
ツールによっては、音声やカメラのチェックを行えるシステムも存在します。ミュート機能や設定を理解することで、予期せぬ不具合にも対応できるといえるでしょう。もし、一度アクセスし直す必要があると判断した場合は、ツール上のチャット、もしくはメール等で速やかに断りを入れるようにします。
■接続が切断されてしまう
なんらかの不具合により接続が切れてしまうことも考えられます。その場合、速やかに企業側へ連絡するようにします。メールや電話、相手側がすぐに確認できるツールで連絡することが重要です。企業側からの連絡を待つことがないように、速やかに対応することをおすすめします。必要に応じて、ほかの通信機器をオフにすることも念頭におきましょう。
WEB面接と対面の面接では、用意するものや注意点が異なります。しかし、基本的なマナーは共通しているため、WEB面接について知っていれば問題ないといえるでしょう。紹介したポイントを確認し、近年増え続けているWEB面接に対応してくださいね。