特殊な仕事?積算業務の業務内容や向いている人の特徴を解説!

公開日:2023/05/15   最終更新日:2024/06/19


積算業務は建築業界特有の仕事なので、業界に精通していない人のなかには初めて知ったという人もいるでしょう。物件の建設費は、数千万円以上かかるのが一般的です。その大きな金額を扱う仕事なので、責任重大ともいえます。しかし、仕事の達成感は大きくやりがいも感じられるため、興味のある人は転職してみましょう。

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積算業務とは?積算の業務内容

設計士と連携して業務に携わることが多いのが特徴です。大きな金額を扱う仕事なので、責任感の強い人に向いています。

積算業務とは

工事費の見積もりを算出するのが業務です。設計図や仕様書から材料や数量を算出することになります。

設計図や仕様書の読み込み

こちらは、図面に描かれていないことを読み取る能力が求められています。積算漏れが発生すると、発注者から信用度が低下するかもしれません。また、自社の利益を損失することになりかねません。

使用する部材の算出

通常の見積書では細かい数字が求められます。部材1本ごとに算出することがほとんどなので、繊細な作業が求められます。部材のみならず、副資材などの見積もりもすることになるので、合わせて積算しましょう。

工法の予測および人件費の算出

施工の方法により、必要な人員や材料が異なります。たとえば、日中工事する場合と、夜間工事する場合の人件費や材料費などが異なるのです。そのため、工法に見合う人員や、材料を見積もれる能力が必要です。現場経験を積んでから積算業務に携わっている人は、作業を進められますが、そうではない人は制作側とすり合わせを行い、内容に問題がないか確認してもらいましょう。

概算予算書および見積書の作成

見積もりの精度が把握できないときは、積算条件を細かく記載しておく必要があります。予算書の段階では金額を推測で設定する場合があるからです。

仕様変更の提案

こちらは設計者の業務ですが、積算担当者の目線でアドバイスするように心がけます。たとえば、予算オーバーのため設計プランを見直す必要に迫られたときに、見直しは設計者に依頼しますが、アドバイスすることで打ち合わせを円滑に進められるようにします。この際、工事金額を下げるための提案を進んで行います。

積算業務のやりがい・向いている人は?

細かい作業が得意な人や、大きなプロジェクトに携わって達成感を得たい人におすすめです。

積算した予算内で工事が完工できたときにやりがいを感じる

企業に利益をもたらすように積算業務を行います。その通りに進行したときには喜びを感じるでしょう。企業の成長に貢献できたときは、これまでの苦労も吹き飛ぶはずです。

工事アイデアが採用されたときにやりがいを感じる

設計者の良きパートナーとして、仕事を進めていくことがあります。状況に応じて設計者の仕事をサポートするように働きかけると、別のプロジェクトメンバーに抜擢されることもあります。自分の努力や頑張り次第で将来を変えられるので、工事アイデアが採用されるようになったときにやりがいを感じるでしょう。

プロジェクトの要である業務に携われたときにやりがいを感じる

予算の範囲内で設計プランを決めるようになっているので、設計するランクが下がることもあれば上がることもあります。そのプロジェクトの要として採用されたときは、やりがいを感じるでしょう。ある程度の緊張感を持って業務に携われるので、さまざまな経験を積んで成長できるようになります。向上心の強い人におすすめです。

数字に強い人

文系だから業務に向いていないというわけではありませんが、数字に強くないといけません。毎日のように数字を意識して業務することになります。たとえば、面積計算や部材の数量の割り出しなどです。これらは緻密に計算しなければいけないので、適当に数字を当てはめる人には向いていません。そのため、数字や計算に強い人におすすめです。

目標に向けて取り組める人

発注者のニーズを汲み取って行動できる人が求められています。見積書を提出することだけが業務ではありません。仕様変更や金額調整のアイデア出しなども行うので、デスクワーク以外の能力も試されています。そのときに、提案力やヒアリング能力も大切ですが、発注者のニーズを満たすために行動できるかどうかを見られています。

現場知識のある人

資格を取得するときに勉強した内容の業務を行うことになりますが、それぞれ現場の特性が異なります。それを具体的にイメージしながら業務に取り掛かれる人と、まったイメージができないまま業務に取り掛かる人がいます。やはり、現場の様子がイメージできる人や、図面には描かれていない部分をイメージできる人は有利でしょう。完成度が大きく異なってきます。

そのため、積算業務は現場未経験の人でも可能ですが、仕事の質を高めるためには現場を知っているほうがよいので、イメージが膨らまない人は、現場に足を運ぶなどの対策を講じる必要があります。

細かい作業が得意な人

プロジェクトが開始されると、途中で何度も計画の修正に取り組むことになるでしょう。すぐに修正できる場合もあれば、それが難しいときもあります。何度も図面を見直して修正するという、細かい作業が得意な人におすすめです。また、修正にある程度の時間を要することもあります。

そのときに、時間に合わせて適時性を発揮して仕事を済ませる人ではなく、完全性を追求できる人が求められるときもあります。まさに、完了主義ではなく完璧主義の人が求められるときもあるので、仕事にやりがいを感じていない人には難しいでしょう。

最後までやり抜ける人

ほかの業界の仕事とは異なり、1つの物件を最初から最後までやり抜くことになります。途中で仕事を投げ出さない人に向いているでしょう。途中で担当者が交代することがほとんどないので、物件を任されたときは、最後まで担当する気持ちを忘れてはいけません。

また、担当者により仕事の進め方や計算方法が異なるので、自分で最後まで責任を持てる人がよいでしょう。プロジェクトが開始されると、計画通りに進行しないことも考えられます。そのときに修正する能力や胆力も必要とされているので、柔軟な思考力を見に付けて変化に対応しましょう。

積算の仕事はどうやって探せばいい?

資格を取得すると転職で有利になります。建築積算士は、17歳以上であれば受験資格を得られるので挑戦しましょう。

建築積算士の資格を取得する

図面などの情報をもとに工事費を算出する技術を保有していることを証明できます。受験資格は17歳以上なので、業界で実務経験を積んでいる人は挑戦しましょう。資格を保有していると転職で有利になります。また、昇給の条件などにも関わってくる職場もあるので、勉強しておきましょう。

建築コスト管理士の資格を取得する

こちらは建築積算士よりも上位に該当する資格になります。こちらの資格を取得すると、コストマネジメント業務に関する高度な知識と技術を保有していることになります。建築積算士同様、資格を保有していると転職にも有利になります。また、待遇も優遇されやすいので、業務に必要な知識と技術を身に付けつつ、合格に向かって勉強に励みましょう。

まとめ

特殊な仕事かもしれませんが、設計士と連携して業務に携わる場面があるなど、自分だけでコツコツと進めるだけの仕事ではありません。マイペースに黙々と作業したい人には向いていないかもしれませんが、細かい作業を丁寧に進めていくのが好きな人や、数字や計算に強い人にはおすすめです。また、数千万円以上の大きな金額を扱う仕事なので、スケールの大きな仕事に憧れている人に向いているでしょう。資格を保有すると転職に有利になります。

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