建築設計業の転職エージェントを利用する年齢層は?

公開日:2020/07/15  

建築設計業で働きたい、建築業界に転職したいという人は自分の理想に近い求人を見つけて応募し、内定をもらうのが重要な課題でしょう。そのサポートをするサービスとして業界特化型あるいは総合型の転職エージェントがあります。では、エージェントを利用しているのはどのくらいの年齢層の人が多いのでしょうか。

どのくらいの年齢層の利用が多いのか

転職エージェントを利用して建築設計業で転職したいという人は現実的には20代くらいから50代、さらには60代以降のシニアにまで広がっているのは確かです。その期待に応えるサービスが提供されているのか、実際にそのサービスを利用している人がどのくらいいるのかというのはとても気がかりになる点でしょう。

具体的に特定の業界についてどのくらいの歳の人が何人ほど毎年利用しているのかといった統計データはありませんが、エージェントや転職サイトの運営会社などによって全数については統計調査がよくおこなわれています。

その結果を総合的に見てみると30代の転職のときに用いられているケースが多く、それに続いて40代、20代が多くなっているのが実態です。50代、60代についても利用されているケースがしばしばありますが、若い年齢層に比べると事例は少なくなっています。

このような傾向は考えてみれば当然のこととしても捉えることができ、転職したいと思う人の数に比例するようにして利用者数が多くなっていると考えられます。30代くらいになると今まで働いてきた会社で業務を進めるのに必要なノウハウが身につき、フローも覚えてしまっているでしょう。

また、10年くらい働いていると学べることも少なくなってしまってやりがいを感じられなくなることもあります。人間関係的にも新しい人脈ができることが少なく、漫然として日々を過ごすことになってしまう傾向があるのは確かです。

もっと努力をして大きなことを成し遂げられるようになりたいという人も建築や設計に関わる人には多く、一通りのノウハウが身についた時点でもっと成長できるところに転職したいという気持ちが生まれてくることがよくあります。そのタイミングが早いと20代後半、遅いと40代、典型的には30代になっているのです。

また、20代の利用者が比較的目立つようになってきているのも事実で、若くして転職する事例も増えてきました。これは就職先が希望しているようなところではなかったから別の職場に移ろうという人が多くなってきているからです。

一方、40代後半から50代になると二通りの考え方があります。今まで培ってきた経験を通してマネジメントクラスで働けるようになりたいというキャリアアップ志向での転職と、もうこの業界で働くのには満足してしまったからキャリアチェンジをして悠々と過ごしたいという希望による転職があるのです。

このような形で転職できるのは大きな実績を上げてきた人か、晩年近くになるまで実績を上げられなかった人かという場合がほとんどです。着実に働いていればその人なりに成果を上げられていることが多く、このような母集団が少ないことから晩年になってからエージェントを使って転職する事例も少なめになっています。

若くても第二新卒向けからサービスがある

まずは若くても有用なサポートを受けられる転職エージェントがあるのかを把握しておきましょう。確かに30代くらいを対象にしている充実した経験を持っている人をサポートするのに長けているエージェントは必ずしも20代の転職には向いていません。

キャリアがあるのを前提にしている影響で、就職してからまだ期間が短い人に対して紹介できる魅力的な求人を持っていないこともあるからです。20代後半ともなればキャリアが認められるようになりますが、まだ前半で3年も働いていないというような場合では有用なサポートを受けられる可能性は低いのは事実でしょう。

ただ、登録先のエージェントによってその状況にはかなり違いがあります。エージェントの中には第二新卒のサポートを中心にしたサービスを提供しているところもあるのです。新卒として就職してから大まかには3年以内の人に特化してサポートをしているのが特徴で、経験があまりないのを前提にして転職先を紹介してもらえる仕組みになっています。

建築設計業から他の業界へ向かいたい、業界内で転職先を探したいというどちらにも対応してもらえるのが一般的です。職場の雰囲気が合わなかったケースから、職種が自分に向いていなかったケースまで幅広く柔軟に対応してくれるので魅力的なサービスでしょう。

年齢を重ねていても経験を活かせるサービスがある

40代や50代になっても役に立つ転職エージェントはあるのかについても詳しく見ておきましょう。このくらいの年齢になってしまうとキャリアや実力が高く評価されないと転職できない場合がほとんどです。それを正しく企業側に伝えて転職できる可能性を見出すという点ではエージェントを活用するのに適した時期だと考えることもできるでしょう。

ただ、30代くらいの場合と違って、この年齢層になると現場での実務戦力というよりはマネジメントクラスでの活躍が期待されるのが一般的です。経験を十分に積んできている人なら、40代や50代になってから適切なエージェントを使うことでマネジメントへの転職を実現することができます。

特に小グループであったとしてもリーダー経験がある、あるいは既に管理職として抜擢されていて経験を積んでいるという状況であれば、そのキャリアを活かせる転職先を紹介してもらえるでしょう。経験がないと認めてもらえないのは確かで、即戦力になれなければ採用してもらえない場合がほとんどです。

ただ、マネジメントができる人材が不足していて困っている現場は多いので、経験がある人なら40代、50代になってから花を咲かせられる可能性が十分にあります。このような方針で運営されているエージェントもあるので積極的に活用してみると良いでしょう。

 

転職エージェントを利用している年齢層としては全体的には30代のキャリアを積んできた段階の人が多く、40代、20代の人がそれに続いています。転職したいという考え方が生まれてくる年代ほど利用者数も多い傾向があり、適切なエージェントに登録することで魅力的な職場で働けるようになる可能性が高くなるでしょう。大抵のエージェントは働き盛りでキャリアもできてきた20代後半から40代前半くらいまでのサポートに長けています。

しかし、第二新卒や40台後半以降のマネジメント候補者のサポートに強みを持っているエージェントもあります。シニアの転職までサポートしているところもあるので、年齢層に合わせて適切なエージェントに登録して転職先を探すようにしましょう。

おすすめ関連記事

検索

READ MORE

ゼネコンの現場監督といえば、労働環境や年収などに対する様々なイメージが存在します。一部では厳しい労働環境が指摘されていますが、最近は働きやすい環境が整備され、給与面でも魅力的な職種になりつつ

続きを読む

建設業界では、「ゼネコン」と「ハウスメーカー」が主要なプレイヤーとして活躍しています。この両者は建築においてそれぞれ異なる役割と特徴を持っています。この記事では、ゼネコンとハウスメーカーのそ

続きを読む

建築積算士資格試験は、その難易度からすると少し高いといわれています。建築業界で欠かせない資格であるため、取得することで転職やキャリアのステップアップにつながります。この記事では、建築積算士の

続きを読む

建築士になるためには、単なる資格取得だけでなく、特定の性格や特徴が求められます。建築士に向いている人物像や必要な資質について、4つの視点から解説していきます。自分自身の適性を知り、建築の世界

続きを読む

建築業界において、働きやすさは個々の職種や企業によって異なります。ホワイトな職場を求めるならば、給与や残業時間、体力面、休日数を注意深く見極めることが大切です。本記事では、建築業界の労働環境

続きを読む

転職エージェントは転職を検討している人にとって効果的なサービスです。しかし、いつまでサポートを受けられるのかわからず、利用を迷っている人も少なくないと思います。本記事では、転職エージェントの

続きを読む

電気通信工事施工管理技士になるには、実務経験が必須ですが、実務経験がなくても資格を取得する方法が存在します。本記事では、実務経験の有無に関わらず資格を取得するための詳細な情報を提供します。受

続きを読む

建設・土木業界における長年の悩みである3K(きつい、汚い、危険)から脱却し、新たな働き方新3K(給料がよい、休暇が取れる、希望が持てる)を実現すべく、国土交通省を中心に業界全体で取り組みが進

続きを読む

建築プロジェクトや製造業において、施工管理とCADオペレーターは重要な役割を果たしていますが、その違いを理解することは業界において不可欠です。施工管理者とCADオペレーターは異なるスキルと責

続きを読む

建築業界にはさまざまなプロフェッショナルが存在しますが、なかでも建築デザイナーと建築士は混同されがちです。同じ建築業界で携わっているとはいえ、異なるポイントがあります。この記事では、両者の違

続きを読む