雨の日はデスクワーク?施工管理が雨の日に行う業務内容とは

公開日:2023/02/01   最終更新日:2023/01/23


建設現場で働く職人や大工は、雨の日は工事がストップするので休みになることがほとんどです。施工管理は雨の日もデスクワーク中心の業務を行っています。業務内容が多岐にわたるので、これまでの業務の遅れを取り戻す人や先行的に打ち合わせなどを行う人もいます。時間を有効に活用して業務しているのが特徴です。

施工管理は雨の日もデスクワークが中心?

デスクワークや打ち合わせなどが中心となります。雨の日だからこそ先行的に取り組める業務や、これまで取り組めていない業務を進められます。

雨の日もデスクワークが中心となる

建設現場で工事を担当する職人や大工などは、雨の日は休みになることがほとんどですが、施工管理は雨の日にデスクワークを行うのが一般的です。こちらの業務は天候に関係なく進めなければいけないので、幅の広い業務を計画的に進めていきます。

施工管理とは

施工の計画を立てることや建設現場の管理までを行います。仕事の内容の幅が広く、期日までに終えなければいけないものがほとんどです。たとえば、施工の計画を立てていなければ建設工事を始められません。建設現場の管理ができていなければ、職人や大工が困ってしまいます。このように、次々と仕事を受注してくる営業スタッフとも連携しながらデスクワークで建設現場を支えています。

また、業務を行ううえで、多くの関係者と調整しながら進めていくことになります。自分だけで黙々と行う仕事もありますが、調整や対応なども求められているので、こちらの仕事に従事する人にはコミュニケーション能力や業務調整能力も求められています。

雨の日だからこそ先行的に業務ができる

職人や大工は雨の日は休みになりますが、施工管理は天候の影響を受けません。しかし、このような状況をプラスにとらえることで仕事を前に進められます。たとえば、重要だけど緊急性が低い仕事に取り組めます。晴天時は現場の職人や大工などと調整業務などを行っていますが、雨の日はそのような業務ではなく違った業務に取り組めるので精神的に余裕が生まれます。

また、時間をかけて取り組まなくてはいけない業務に手を付けることや、計画的に進んでいない業務を前に進めるための対応を行うことも可能です。自分の現在の状況に合わせた業務を実行できるので、書類作成や大工や職人以外と調整する日と決めて取り組むと生産性が高まるでしょう。

施工管理が雨の日に行う仕事の内容

さまざまな業務を日常的に抱えています。1つずつ丁寧に行うようにしています。

施工計画の見直し

施工計画は計画通りに工事が進捗しているか管理するためのものです。工事完了日から逆算して計画を立てていますが、雨の日は工事ができないことから通常は予備日を設定しています。余裕を持って施工計画を立てていますが、梅雨時期や台風シーズンなどのある程度予想される悪天候やゲリラ豪雨や雹などの突発的な悪天候にも対応できるように、柔軟性を持たせた計画を立てることが求められています。内容を早期に見直しておくと、計画と実行段階に違いが生じてもすぐに対応できるようになります。時間が経過してから修正するのは難しくなるので、早めに対処するようにします。

予算の見直し

現場の工事で何にどれだけの費用が発生しているのか管理しなければいけません。材料費や人件費などは日々発生するコストです。原価管理を適切に行わなければ利益を生むのが難しくなります。たとえば、現場の工事に携わる作業員の人数が適切であれば問題ありませんが、作業員の数が多いと人件費が無駄になります。

作業員を減らすと現場の作業員の負担が大きくなり、工事完了日までに工事が終了しないことや思わぬ事故や欠陥が生じてしまうこともあります。作業内容に応じて人員を適切に配置する業務も重要になります。材料も計画通りに使用しているか確認します。修正する必要があれば予算の見直しを行い、計画通りの利益を生むようにします。

資材やリース品などの発注

資材は黙っていても勝手に増えていくことはありません。補充する業務を怠ると現場の工事ができなくなります。資材を使用するときまでに必要な量の資材がすべてそろうように発注業務を行います。また、簡易トイレなどのリース品も使用期間を明確にして発注しなければいけません。

このように、職人や大工が現場で快適に仕事ができるようにサポートする役割も担っています。なお、資材やリース品も見直しが必要です。コストカットしたい場合は、レンタル期間を短くするなどの調整を行います。

図面の作成や確認

構造図や設備図などを確認します。作業の進捗は図面から確認できます。整合性が取れていれば、現在の進捗状況を適切に把握できるだけではなく、残りの工事にどれだけの労力を割く必要があるのか計画を立てられやすくなります。

また、現在工事を担当している物件の図面の確認だけではなく、これから取り組む物件の工事の図面を作成する業務もあります。図面は作成して終了ではなく、逐次確認するものなので作成するときもそのことを頭に入れながら丁寧に作成します。

関係者と打ち合わせ

発注者や施工業者と打ち合わせを進めておきます。雨の日はまとまった時間が確保しやすいので、打ち合わせの相手と都合が合えば済ませてしまう人がほとんどです。打ち合わせを進めなければ業務が進行しないので、双方のタイミングがよいときに行います。先方も雨の日は現場の工事が休みになっていることを大抵は知っているので、雨の日に合わせて打ち合わせに対応してくれる人もいます。

書類の作成

作成しなければいけない書類がたくさんあるので計画的に取り組んでいますが、重要だけど緊急度の低い書類の作成は後回しになっていることがほとんどです。時間に余裕があるときに作成することで、これまでの遅れを取り戻せます。常日頃から作成できるのが理想ですが、自分だけで黙々と取り組む仕事だけを抱えているわけではないので、相手や現場の状況に影響を受けることになります。落ち着いて業務に取り組めるので雨の日を有効に活用しています。

書類の整理

請求書や領収書などの整理も行わなくてはいけません。ペーパーレス化が進んでいるとはいえ、紙の請求書や領収書を発行していれば保管するためにファイルなどに綴る必要があります。細かい作業を忘れないうちに行う人がほとんどです。

現場の写真を管理する

現場で撮影した写真を管理することも大切な業務です。写真を撮影したのはよいものの、そのままの状態で手を付けていないこともあります。ほかの業務を優先していた場合にこのような状態に陥っていることがあるので、時間の余裕があるうちに取り組みます。

計画を立てて動くことで効率的に仕事ができる!

雨の日にどのような業務を行うのかあらかじめ考えておきます。

天気を予測して計画的に勤務する

雨の日にはどのような業務を行うのか計画を立てておくことで効率的に行動できます。梅雨時期や台風シーズンなどは数日間現場の仕事がストップすることも考えられるので、どのような業務を行うのか計画を立てるようにしています。時間を無駄にすることなく行動できるので、気持ちに余裕が生まれます。

まとめ

自分だけで黙々と取り組むデスクワークもあれば、発注や打ち合わせの業務なども行うので、雨の日で現場は休みでも施工管理に携わる人は忙しいことが分かります。書類の作成だけではなく、資材やリース品の発注、図面の作成や確認を行うことで、現場の職人や大工が快適に勤務できるようになっています。また、関係者と調整する役目も担っているので業務の幅が広いですが、やりがいも感じられるでしょう。

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