転職エージェントの担当と相性が悪いときは変更してもらえる?
建設設計業の仕事を探したいと考えて転職エージェントの利用を検討しているときに担当のエージェントと相性が合わなかったら変更してもらえるのかと疑問に思うことがあるかもしれません。転職エージェントを利用するときには実は相性が重要な意味を持つので、その理由と合わせて変更の申し出が可能なのかどうかを理解しておきましょう。
専任が決まるから重要な問題になる
転職エージェントに登録するとキャリアコンサルタントあるいはキャリアアドバイザーと呼ばれる専任のエージェントが決まる仕組みになっているのが一般的です。エージェントによって得意としている分野やつながりが強い企業が異なっているので、利用者のプロフィールや転職に対する考え方に応じて適任者を抜擢してあてがう仕組みが整えられています。
そのエージェントサービスを利用するときには専任になった人に一通りのサポートを依頼することになり、他の人とコンタクトを取ることはあまりありません。エージェントによってはメインのコンサルタントに補助がついていることもありますが、メールでのやり取りに登場する程度で実際に対面や電話で相談をすることはないのが基本です。
このようなサービス体系になっていることから担当になったエージェントとの相性は大きな意味を持ちます。専任のエージェントとそもそも意思疎通がうまくいかないとなると切実な問題です。コミュニケーションを取りやすい人と取りにくい人は必ずいるもので、運悪く自分の言っていることを理解してもらえない、相手の言っていることがわからないといった人に専任になられてしまうと困ってしまうのは明らかでしょう。
エージェントサービスを有効活用するためには自分のキャリアやスキルを適切に説明して理解してもらい、さらに転職に際しての希望や将来的なキャリアプランなどについても共有できることが必要です。その基本的な意思疎通ができなかったとしたら他の人に担当してもらいたいと考えるのがもっともなことです。
また、仕事や転職に対する考え方が互いに理解し合えない場合もあります。キャリアコンサルティングを受ける場合には特に切実な問題になる点で、建設設計業で働くのならこのようなキャリアパスが理想的だと自分なりの考え方を持っているエージェントも少なくありません。
あるいは業界についての知識があまり多くなくて、一般的な業種との違いを考慮せずにキャリアプランを提案する人もいるでしょう。その内容が自分の考え方に合っているのであれば問題はありませんが、自分が進みたい道は異なっている、建設設計業ではこのようなプランはありえないなどといった場合には違いを説明しなければなりません。
それでエージェントが納得して前向きにサポートしてくれれば大丈夫かもしれません。しかし、あくまでエージェントが持っている考え方が王道だからこのようなプランで転職をしようと強硬に勧められてしまうこともあります。言葉では言わずとも紹介される求人が自分の意図にそぐわないものばかりで転職先を決められずに困ることもないわけではありません。このようなエージェントから他のエージェントにして欲しいという気持ちが生まれるのは真っ当と言えるでしょう。
もう一つのパターンとして転職のスピード感などの姿勢について相性が悪い場合もあります。一刻も早く転職先を決めたいのにいつまでも連絡が来ない、半年後くらいを目安にじっくりと探したいのに応募を強く勧められてしまうといったケースもあるのです。このような転職の方針に関する考え方の不一致も大きなストレスになりがちなので、他の人と相談しながら進められるようにしたいと考えるのが当然でしょう。
気づいたら相談を持ちかけてみよう
専任のエージェントとの間に相性に問題が生じたときには変更を申し出てみるのが大切です。自分が相手に合わせれば良いのだからと自分に言い聞かせてしまう人もいますが、それが原因で希望に合わないような転職をしてしまうことになるリスクもあるでしょう。
そもそも応募したいと思うような求人を紹介してもらえないまま月日が過ぎていってしまうこともあれば、エージェントの方も付き合いづらい相手だと感じてしまってあまり連絡をしてくれなくなることすらあります。もしかしたらこのエージェントとは合わないかもしれないと思うようになったら、できるだけ速やかに運営会社に相談を持ちかけてみましょう。制度として専任のエージェントを変更するシステムを持っているところもあります。
特に制度としては定められていなかったとしても、転職エージェントにとっては重要な顧客に対して最良のサービスを提供するのが基本です。制度化されていなくても担当者を変更することを検討してくれる可能性は十分にあります。
制度化しているのを公開するとむやみに申し出てくる人が増えるのを懸念し、あくまで社内のルールとして定めていることも多いのでまずは話を切り出してみるのが大切です。相談先は専任のエージェント本人ではなくエージェントサービスの運営会社の本社や支社の窓口を選びましょう。補助の方がいる場合には補助の人に上層部に相談して欲しいと打ち明けてみるのでも構いません。
この際に懸念点となるのがどうやって説明するかですが、基本的には主観で説明してしまって問題はありません。エージェントと意見が合うか合わないか、転職に対する考え方が合っているかどうかなどについて客観的に説明するのは難しい場合もあります。クレームとして捉えられてしまうかもしれませんが、それでも誠実に対応してもらえるのが一般的です。強硬な態度にならないようにだけ気をつければ、その後のエージェント運営会社との関係も良好に保たれるでしょう。
適任者がいないリスクも考慮しよう
担当者の変更を依頼したときに注意しなければならないのが、最初のエージェントがそのエージェントサービスでの最適な人だった可能性が高いことです。別の担当者になったらますます意思疎通がうまくいかなくなるというケースもあるので注意しましょう。
建設設計業の専門エージェントであれば何人かは担当できる人がいる可能性がありますが、総合的にあらゆる業界を扱っているエージェントの場合には建設設計業に詳しい人が一人だけしかいないという可能性もないわけではありません。
その場合には以前まで担当してくれていた人との間に立ってもらって二人体制でサポートをしてもらえないかと提案したり、他のエージェントを併用したりしてみるのも大切です。適任者がいないリスクは常にあるので。担当者の変更を申し出るときには留意しておきましょう。
専任のエージェントが決まって、その人から全面的なサポートを受ける仕組みになっているのが一般的なエージェントサービスです。その人と相性が合わないと理想的な転職を実現できない、大きなストレスを抱えながらサービスを受けなければならないといった問題が生じるリスクがあります。担当者の変更は制度化されていない場合も多いものの、相談してみれば適切な対応をしてくれるのが一般的です。
ただ、最初の人以上に建設設計業に詳しい人がいない場合もあるのは念頭に置いておきましょう。相性が合わなかった人と新しい人の二人体制でサポートしてもらう、あるいは他のエージェントサービスにも申し込むといった対策を立てるのが賢明です。