転職エージェントとよくあるトラブル
転職エージェントを使うとスムーズに理想的な職場に転職できるのではないかと期待する人も多いでしょう。実際に上手に活用して転職に成功している人も大勢いますが、実はトラブルが起こってしまって悩んでいる人も決して少なくはありません。具体的な事例について確認し、どんな対策が可能なのかを理解しておきましょう。
希望しているような求人を紹介してもらえない
転職エージェントに登録してからよくある問題として知られているのが希望しているような求人を全く紹介してもらえないというものです。エージェントに登録するのは自分の希望に合っている求人を紹介してもらえるからだという人が多いでしょう。
年収などの給与面だけでなく、勤務時間や勤務日、業務内容や各種福利厚生など、転職のときにはいろいろな希望を持っている人がいます。その全ての条件を都合良く満たしている求人を探し出すのはとても大変なことですが、エージェントに相談すれば数ある求人の中から理想に近いものをピックアップしてもらえるのが一般的です。
完全に条件を満たすような求人は存在していないという場合もあるものの、可能な限り希望を叶えられるような求人を探して紹介してもらえるでしょう。エージェントによっては企業との間で条件交渉をしてくれたり、企業にこんな人材がいるから雇ってみませんかとオファーをかけてみたりする場合もあります。それによって本当に希望の待遇が揃っている転職先を見つけられることもあるのです。
ただ、実際に相談してみると年収は希望を満たしていても勤務地が遥か遠かったり、業務内容は希望通りのものだけれど年収が大幅に下がる求人だったり、育児支援のある職場なのは嬉しいけれど残業時間が希望よりずっと長かったりして納得できないものばかり紹介されてしまうことがあります。
これでは嫌だと言っても、また同じように不満点がたくさんある求人しか紹介してもらえなくて嫌になってしまうこともあるのです。このようなトラブルに見舞われたときにはいろいろな形で対策できるので諦めないようにしましょう。
まずは何が不満だったのかをエージェントがきちんと理解していない可能性があるので、書面で不満を箇条書きにして伝えましょう。この求人は通勤に1時間以上かかるのでだめ、これは年収がいくら未満なので希望に合わない、この職場は何時間以上もの残業時間があるから候補外といった形で具体的な数字を出しながら不満点を伝えるのが重要です。明確な数字で示されていれば、その条件を加味して次の求人を探してくれるようになります。
建設設計業の仕事を探している場合には建設設計業の企業や業界でのキャリアなどに詳しい人でないと適切な求人の提案ができないこともよくあります。自分の能力をよく理解してもらえていない、キャリアパスについて話をしてもあまり意見が合わないなどといった場合には担当者の変更を申し込むのが良いでしょう。きちんと建設設計業について知識を持っている人に担当してもらえれば状況は改善されます。
希望した求人に応募させてもらえない
是非とも応募したいという求人に巡り会うことができたのに応募させてもらえないというトラブルもよく起こっています。転職エージェントを利用しているときには求人に応募するときにエージェントに依頼するのが一般的です。エージェントからの推薦という形になっていて、エージェントと十分に相談をしてから応募することになるのが普通です。
エージェントに紹介してもらった求人以外にもエージェントが公開している求人リストから選んで応募できる仕組みになっているところもたくさんあります。どちらの場合にも推薦してもらえることで選考で有利になれたり、待遇が想定していたよりも良くなったりすることもあるのが魅力です。
しかし、エージェントがイエスと言わなければ応募できない仕組みでもあり、応募したいと言っても断られてしまう場合もあるのは事実です。自分で探した求人に応募したいという場合にはきちんとした理由がある場合もないわけではありません。すでに別の人を企業に紹介してしまっていて選考が進んでいる段階にあり、企業との間でも一人ずつ紹介するように打ち合わせをしてあるというのが典型例です。
その人が選考で落とされてしまったら候補者になる可能性はありますが、エージェントとしては選考中の人に採用されて欲しいので応募できないと言われてしまって予約などもできないでしょう。選考中の人がいるどころかもう内定が決まっているという場合すらあります。
一方、企業が指定している条件を満たさないから応募できないというケースも少なくありません。ある資格を持っている人、特定の職種で何年以上の実務経験がある人、管理職経験がある人などといった形で必須条件が定められていることは多く、それを全て満たしていないと応募することはできないのです。
このような客観的な根拠なく、あなたは応募させられないという説明をされてしまうこともあるかもしれません。不当な仕打ちだと感じたら運営会社に直接問い合わせをしてみましょう。担当者が独断でそのような行為をしていた場合には謝罪を受け、希望の求人に応募できるように取り計らってくれるでしょう。泣き寝入りをせずにすぐに行動を起こさないと希望の求人を逃してしまうことになりかねないので注意が必要です。
連絡をしてもいつまでも返事がない
転職エージェントに登録して面談の連絡が来るのを待っていたけれどいつまでも連絡がない、登録も面談も済ませたけれどその後に一切音沙汰がないなどといったトラブルもあります。さらには電話をしてもつながらず、メールをしてもいつまでも返事がないとい状況になることも全くないわけではありません。通常は少なくとも電話は通じるものですが、面倒だと思ってメールで連絡するだけにしていると何週間も放置されてしまうことがあるのも事実です。
転職エージェント側のスタッフ数が足りていないため登録してもらっても面談のために人材を割けない状況になっていたり、面談が終わっても求人を探して紹介するために時間を作れなかったりするのが原因としてよくあるものです。連絡しても音沙汰がないのも同じ理由で、単純に利用者数の割にスタッフが不足していて処理しきれなくなくなっているケースは少なくありません。
担当者によって忙しさに違いがある場合も多く、担当者を変更してもらうことで解決できる場合もあります。とりあえず自分から電話で連絡して事情を説明してもらい、適切な対応をしてもらうようにしましょう。何度か問い合わせても対応してもらえない場合には他のエージェントに登録するのが賢明な判断です。
転職エージェントを利用するときにはトラブルが起こり得ることも想定し、何かあったらすぐに行動を起こせるようにしておきましょう。希望の条件を満たしている求人を紹介してもらえないときや、応募したい求人を見つけたのに取り合ってもらえないときには特に切実な問題です。
まずは担当者に連絡して相談することから始め、場合によっては運営会社に対処してもらうようにしましょう。エージェントから連絡がないようなときにも待っていても何も始まらないことがほとんどです。自分から電話で連絡をして状況を説明してもらい、場合によっては他のエージェントに登録してもっと充実したサポートを受けられるようにしましょう。