そもそも転職エージェントとはなに?建設設計業でのメリット・デメリット
建設設計業界でも転職エージェントの利用が増えており、その役割やメリットは多岐にわたります。本記事では、建設設計業に特化した視点から、転職エージェントの利用方法やそのメリット・デメリットについて詳しく解説します。現在転職を考えている建設設計業の方はぜひご覧ください。
建設設計職が転職エージェントを利用するメリット
転職活動において、昨今注目を集めているのが「転職エージェント」です。転職エージェントは、転職希望者と企業のマッチングを支援する専門業で、企業から求人情報を受託し、転職希望者に紹介するだけでなく、面接対策やキャリア相談など、幅広いサポートを提供します。転職エージェントを利用することで得られるメリットは、大きく5つに分けられます。
もくじ
非公開求人にアクセスできる
転職エージェントは、一般公開されていない非公開求人にアクセスすることができます。これらの非公開求人は、企業が自社ホームページや一般の求人サイトでは公開していないものであり、エージェントとの信頼関係を持つ転職希望者にのみ紹介されます。
建設・設計業界では、競争率の低い非公開求人にアクセスできることは、とくに有利です。専門的なスキルや経験を持つ人材が求められることが多く、希望に合致した求人を見つけやすいというメリットがあります。
とくに難関職の管理部門は非公開求人のみで公開されることも多く、一般的なハローワークなどでは募集がかかっていないケースが多いです。どれだけ豊富なスキルを持っていたとしても、条件が適合できる求人がなければ意味がありません。
転職エージェントを活用すれば、自分にぴったり合った仕事をエージェントが見つけてきてくれます。上手く活用することで、一般的な求人誌に載っていないレアな仕事に就ける可能性が高まるのです。
業界や職種に特化したサポートを受けられる
多くの転職エージェントは、特定の業界や職種に特化しています。建設・設計業界に詳しいエージェントは、その分野に関する深い知識と経験を持ち、求人紹介だけでなくキャリアプランの相談にも乗ってくれます。
たとえば、建設プロジェクトマネージャーや設計士など、専門職のニーズに応じた求人を紹介してもらえるため、より的確な転職活動が可能となります。
面接対策や書類選考のアドバイスを受けられる
転職エージェントは、企業の求める人物像や面接官の心理を熟知しており、面接対策や書類選考のアドバイスを提供してくれます。建設・設計業界では、技術的な知識や実務経験が重視されるため、職務経歴書や履歴書の書き方、面接でのアピールポイントなど、具体的なアドバイスを受けることで、選考通過率を上げることができます。
転職活動に関する不安や悩みを相談できる
転職活動は、自分一人で進めるには不安や悩みが多いものです。転職エージェントは、転職活動に関する不安や悩みを相談できるカウンセラーの役割も果たします。
とくに建設・設計業界では、プロジェクトの終了時期や次のキャリアステップについての相談が多く、専門家のアドバイスを受けることで、転職活動の方向性を明確にすることができます。
転職活動に時間を割くことなく効率的に進められる
建設・設計業界で働く人々は、忙しいプロジェクトスケジュールに追われることが多いため、転職活動に十分な時間を割くことが難しい場合があります。転職エージェントを利用することで、求人情報の収集、応募書類の作成、面接の準備など、時間と労力を要するタスクをエージェントに任せることができます。これにより、限られた時間を効率的に使い、スムーズに転職活動を進めることが可能です。
とくにヘッドハンティング型の転職エージェントは、待っているだけで何も活動をしなくても、担当者が求人を見つけてくれます。仕事をしながらでも転職が可能になるため、忙しい時間の合間を縫って転職活動をしたい建設設計業の従事者におすすめです。
建設設計職が転職エージェントを利用するデメリット
建設設計職が転職エージェントを利用するのには、デメリットもあります。
施工管理の求人が多い
現在、建設業界全体で高齢化現象が進んでいるため、転職エージェントで紹介している求人の多くが施工管理の求人である傾向にあります。そのため、転職エージェントに相談しても、一般的な建設設計職が回ってこないと悩む方も多いようです。
とくに、特化型の転職エージェントでは施工管理の求人が多い傾向にあります。未経験の方や一般職で経験を積みたいと考えている方は、あえて普通の求人を利用するのもよいでしょう。
転職エージェントにより知識のムラが激しい
建設設計業は基本的に専門職に分類されるため、転職エージェントにより知識のムラが激しいことがあります。全く求人がないエージェントもいれば、建設設計に特化したところもあり、募集の多さはまちまちです。
とくに一般タイプの転職エージェントは、建設設計業そのものの求人を掲載していないところもあります。求人があったとしても、質が低い可能性も否めません。求人をしっかり確認し、良し悪しを見極める必要があるといえます。
実績が少ないと登録を断られる可能性もある
まだ建設設計業での仕事経験が少ない方は、転職エージェントへ登録できない可能性も考慮する必要があります。とくに特化型やヘッドハンティング型の場合、しっかり実務経験がないと登録そのものを断られる可能性があります。
仕事経験が少ない場合には転職エージェントを吟味し、自分に合った一般転職エージェントに登録する必要があるでしょう。
募集時期にムラがある
これは建設設計業界全体の問題ですが、求人が多い時期と少ない時期があります。建設業界全体の求人は2月・3月や8月・9月に増加するといわれています。それ以外の時期には求人が減る可能性があるため、転職エージェントに登録しても求人がない状況が続くかもしれません。
建設設計業も利用できる転職エージェントの種類
転職エージェントは、その報酬体系や提供するサービスの違いによって、大きく3種類に分類されます。
成功報酬型
成功報酬型の転職エージェントは、転職が成功した場合にのみ企業から報酬を受け取るタイプです。このため、利用者にとっては利用料が発生せず、気軽に利用できます。ただし、非公開求人へのアクセスが制限されることや、サポートが手厚くない場合もあります。
紹介料型
紹介料型の転職エージェントは、転職が成功した場合に企業から紹介料を受け取るタイプです。このタイプは利用者に利用料が発生することはありませんが、非公開求人へのアクセスやサポートが充実している場合が多いです。
会員制
会員制の転職エージェントは、月額料金を支払うことでエージェントのサービスを利用できるタイプです。成功報酬型や紹介料型に比べて利用料が高くなることがありますが、非公開求人へのアクセスが制限されず、手厚いサポートを受けることができます。
まとめ
転職エージェントは、転職活動を成功に導くための強力なツールです。とくに建設・設計業界では、専門的な知識や経験が求められるため、エージェントのサポートは非常に有効です。非公開求人へのアクセス、業界特化のサポート、面接対策や書類選考のアドバイスなど、転職エージェントを利用することで、多くのメリットを享受できます。
エージェント選びの際には、業界や職種の専門性、サポート内容、利用料、口コミや評判などを総合的に判断することが重要です。自分に合った転職エージェントを見つけることで、効率的かつ効果的な転職活動を進めることができるでしょう。