建設業界で役立つ国家資格!建築設備士の必要性について解説!

公開日:2023/09/01   最終更新日:2023/07/25


建設業界で働く際、持っていると役に立つ資格が建築設備士です。あまり聞き慣れない資格かもしれませんが、建築設備のスペシャリストとして、多くの現場で重宝されています。建築業界に興味がある人、または業界でスキルアップをしたい人は、取得を目指すとよいでしょう。今回は建築設備士の必要性について、メリットなどと一緒に解説します。

建築設備士とは

建築設備士は、建築物や施設の設備に関する専門知識を持つ国家資格です。国土交通省が認定しており、1986年に認定が開始されました。主に建築物の電気設備や空調設備、給排水設備、照明設備などの機能的な設備システムの設計・施工・保守に携わります。以下で主な仕事内容を見ていきましょう。

建築士へのアドバイス

主な仕事のひとつが、建築士へのアドバイスです。建築士から助言を求められた際にアドバイスをします。現在の法律上では、建築士は建築設備士からアドバイスをもらう義務はありません。建築設備士のアドバイスや介入がなくても、設備の設計や施工管理は可能です。

しかし、電気や空調、給排水といった建築物に欠かせない各設備に関する専門的な知識を持っているため、多くの建築現場では重宝されています。建築士と混合されがちですが、両者の仕事内容はまったくの別物です。建築士は建築物自体の設計や施工管理に携わり、対する建築設備士は設備の設計や施工管理、建築士へのアドバイスをします。

建築設備システムの設計

建築士より指示があったときは、建築物の電気設備、空調設備、給排水設備などのシステム設計を行います。設備の機能や効率性、安全性、省エネルギー性などを考慮しながら、建築規制や技術基準に適合する設計を作成しなければいけません。

施工管理

設備設計に関する現場での監督や管理をします。図面確認や各種の打ち合わせのほか、施工進行の監視、品質管理、安全管理などを担当。設備の正確な取り付けと機能の確保を確認します。

建築設備士の必要性

前述したように、建築現場で設備の設計や施工管理に建築設備士は必須ではありません。しかし、設備に関する専門的な知識・スキルを有していることから、さまざまな場所において需要が高いのが実際です。

最も重宝されるのが、設備設計会社でしょう。設備設計業務に直接関わっているため、建築設備士の有資格者が求められています。また建設会社や設計事務所の中には、設備設計部門をあえて設けているところが少なくありません。たとえば、ビルといった大型建築をあつかう会社の場合、各種設備も高度化・複雑化する傾向にあります。

そのため、専門的な知識を持った建築設備士が求められるのです。また不動産会社やビル管理会社、保全会社などでも必要性が高まっています。いずれの会社でも電気や空調、水道といったメンテナンスは重要な業務のひとつで、建築設備士であれば安心して仕事を任せられるでしょう。

建築設備士の資格を取得するメリット

建築設備士は国家資格のため、取得には所定の試験に合格しなければいけません。資格取得は決して簡単ではありませんが、取得によって次のようなメリットが生まれます。

職業的な信頼性と競争力が向上する

資格を取得することで、専門知識とスキルが認められます。たとえば、いくら建築設備に関する知識やスキルが豊富にあったとしても、自分のことをまったく知らない相手に証明するのは困難です。資格を持っていると一定の知識・スキルを持っている証明となり、雇用主やクライアントに対する職業的な信頼性が高まるでしょう。

また、建築業界内での競争力を高め、他の応募者と比較して優位に立てるのも大きなメリットといえます。同じような経歴を持った応募者が複数いた場合、無資格者よりも有資格者の方の印象が良く、即戦力として評価されます。採用される確率が高まり、転職で有利に働くでしょう。

給与がアップする

建築設備士の資格を持つことで、より高い給与を得られるようになるかもしれません。資格保有者は高度な知識とスキルを持っており、雇用主やクライアントにとって価値がある存在です。無資格者よりも、より高い給与を得られる可能性があるでしょう。さらに建築士や施工管理技士といった建築関係の他の資格を取得することで、給与アップにつながります。

キャリアアップにつながる

さらに、建築設備士の資格はキャリアの発展にも役立ちます。昇進や管理職への昇格の機会が増え、より責任ある役割を果たせるようになるでしょう。

高度な知識を得られる

国家試験で求められる知識は非常に難しく、難関といわれている一級建築士よりも建築設備に関する専門性は高いです。資格取得のプロセスを通じて高度な知識を習得し、建築設備の設計、施工、保守に関する幅広いスキルを身につけることができます。今までよりも、多様なプロジェクトに対応できるようになるでしょう。

専門的なネットワークを構築できる

建築設備士の資格を持つことで、専門的なネットワークを構築する機会が増えます。同じ資格を持つ他の建築設備士や関連する専門家とのつながりを築き、情報共有や知識交換の場を得られます。専門職間での交流を深める中で最新の業界動向や技術の習得、新しいビジネスチャンスの発見などにつながるでしょう。

建築士にステップアップできる

建築業界で最も信頼性・将来性が高いといわれているのが、建築士です。建築設備士の資格を取得すると、建築士にステップアップできます。建築設備士の有資格者は、実務経験や学歴を問わず二級建築士・木造建築士の受験が可能です。また建築設備士としての実務経験が4年以上あれば、一級建築士を受験できます。

建築設備士になるためには

先に述べたように、建築設備士になるためには国家試験に合格しなければいけません。以下で受験資格と国家試験の内容を見ていきましょう。

受験資格

受験資格は大きく学歴・取得済の資格・実務経験の3タイプに分けられます。以下はそれぞれの一例です。

学歴

・四年制大学の建築・機械・電気卒業+実務経験2年以上
・短期大学や高等専門学校などの建築・機械・電気卒業+実務経験4年以上
・高等学校などの建築・機械・電気卒業+実務経験6年以上

取得済の資格

・一級建築士
・一級電気工事施工管理技士
・一級管工事施工管理技士
・電気主任技術者(第一種、第二種又は第三種)
・空気調和・衛生工学会設備士

実務経験のみの場合は、9年以上が必要です。

国家試験の内容

試験は一次試験と二次試験から構成されています。一次試験は学科で、建築一般知識・建築法規・建築設備の3科目。四肢択一のマークシート方式です。二次試験は設計製図の実技で、建築設備基本計画と建築設備設計から問題が課されます。一次試験・二次試験の総合合格率は、例年15%~20%ほどです。他の国家資格と比べる合格率が低く、難易度は高いといえるでしょう。

まとめ

建築設備士は、建築物や施設の設備に関する専門知識を持つ国家資格のことで、1986年に認定が開始されました。建築士へのアドバイスを始め、建築設備システムの設計、施工管理などが主な業務です。建築現場における必須資格ではないものの、設備に関する専門的な知識・スキルを有しているため、さまざまな場所で重宝されています。例年の合格率は15%~20%と低く、取得するのは決して簡単ではありません。しかし、資格取得によって職業的な信頼性と競争力の向上や給与のアップ、キャリアップ、建築士へのステップアップなど、多くのメリットが生まれるでしょう。

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