一級建築士と二級建築士の違いとは?

公開日:2019/06/08  

建築業界で働くために建築士になることを目指すのならば、一級と二級があるので、自身にピッタリなほうを取得しましょう。

しかし、一級のほうがすごいということは何となく分かっていても、明確な違いが分からない方もいるはずです。

こちらでは、一級建築士と二級建築士の違いを紹介します。

 

建てられる建物の規模に違いがある

一級の資格で建てられる建物の規模と、二級の資格で建てられる建物の規模はかなり異なります。そのため、自身が建てたいと考える建物の規模が決まっているというのなら、それに適したほうの資格取得を目指しましょう。

もしも、一般的な住宅を建てたいと考えているのなら、二級の取得を目指せば十分だといえます。二級だとしても三階建てまでは建てられるので、ほとんどの住宅に対応することができるでしょう。ただし、建物の高さや面積などが制限されるため、特別なデザインの住宅は建てられないケースがあるかもしれません。

一級を取得すると、いろいろな制限がある二級とは違い、すべての建物を建てられるようになる資格です。高層ビルはもちろん、機会があれば美術館や博物館などの施設を建てることだって可能です。もしも、建築家と呼ばれるようになりたいのなら、デザインの幅を広げるために、一級の資格を取得しておいたほうがよいでしょう。

二級しか持っていないと、デザインに足枷がある状態ですから、自己表現が大切な建築家には致命的だといえます。なお、自身がどのような建物を建てたいのか、未定ならば、とりあえずは二級のほうを目指すのをおすすめします。

その理由は、二級だけでも十分に建築業界で活躍できている建築士の方が大勢いるからです。それに、二級を習得していれば、すぐに一級を受験できるので、あとからキャリアアップするのもとても簡単です。もちろん、時間もお金もあるというのなら、二級の完全上位資格である一級を目指すのもよいでしょう。

 

一級建築士になるために実務経験が必要

いろいろな建物を建てるために建築士になりたいと考えるなら、制限がある二級ではなく、制限がない一級を目標とする方もたくさんいるでしょう。そのため、二級の勉強を飛ばして、いきなり一級の受験をしようとする方もいるはずです。

しかし、一級の試験を受けるためには、学歴が必要となるので気をつけましょう。必要とされる学歴がない方が、一級の受験を申し込んだとしても、受けさせてもらうことは不可能です。

もしも、一級を取得するために、学歴が欲しいと考えるのなら、大学に通って建築関連の知識を学ぶようにしましょう。昔は大学を卒業したとしても、すぐに一級の受験は受けられませんでした。

しかし、2020年からは無条件で取得するための受験を受けられるので、未経験の方がこれから一級建築士を目指すのなら最短ルートだといえます。ただし、試験に合格ができたとしても、免許をすぐに登録できるわけではありません。

建築関連の仕事の実務経験を二年積んでから、初めて免許を登録できる仕組みになっているからです。また、いきなり目指すのではなく、二級を取得してから、一級を取得するというルートも用意されています。

二級の場合は大学ではなく、建築を学べる工業高校などに通うことによって受験資格を得られます。もしも、学校に通う時間もお金もないというのなら、実務経験を積んで、二級の受験資格を得ることも考えたほうがよいです。

二級に無事に受かれば、一級の試験にチャレンジできるので(こちらも昔は無理でした)、日程を調べて受験の申し込みをおこないましょう。これ以外にも、一級や二級になるルートはいろいろとあるので、きちんと調べて、自身にあった方法を選定しなければいけません。

なお、受験を考えるなら、試験の難易度は一級のほうがずっと高いことを把握しておかなければいけません。二級のほうは合格率が20%~25%くらいですが、一級のほうは20%を下回っています(年度によって異なります)。

この数値だけを見ると、差はあまりないように見えるため、難易度にはそれほど違いがないと感じる方もいるはずです。しかし、一級の試験は二級に合格した方も受けているのを忘れてはいけません。

つまり、それなりに難しい二級の試験に合格できた方でも、一級の試験では、そこそこの数の人が不合格になっていることになります。それを考えると、一級の試験のほうがずっと難易度が高い試験なのが理解できるはずです。

もしも、試験が不得意だと感じているのなら、対策をしっかりとおこなうために、スクールや通信講座の利用を考えましょう。実際に出題された問題を研究したうえで作られたテキストを使っての勉強ができるため、効率的に試験対策がおこなえます。

一級も二級の試験も、一年に一回しか実施されないので、落ちてしまったら一年間が無駄になるでしょう。それに加えて、どちらの試験も受験料として2万弱ほどかかるので、何度も受けるとなると費用がかさんでしまいます。もしも、時間や費用を無駄にしたくないのなら、万全の状態で試験に挑むための工夫をしましょう。

 

一級と二級とでは給料に違いがある

一級と二級とでは、取得の難易度がかなり違うため、それは給料にもしっかりと反映されています。一級が必須の求人情報と二級でもよいという求人情報を見れば、給料の違いがあることがすぐに分かるはずです。

現在では、インターネットを使えば、それらの求人情報は簡単に比較できるので、気になる方はチェックしてみましょう。なお、転職エージェントなどを利用したい場合も、一級を持っているほうがずっと有利になります。

紹介してもらえる職場の幅が広がるため、よりよい条件で働けるところを見つけやすくなるでしょう。ただし、現在では建築業界に特化した転職エージェントがいくつもあるので、一級と二級のどちらでもよいので取得ができたのなら、申し込んでみることをおすすめします。

一般公募していないような求人情報も持っているため、例え二級しか持っていないとしても、転職エージェントの力を借りたほうがよいでしょう。ちなみに、資格はないけれど建築業界で働きたいと考える方にも、転職エージェントは力になってくれます。

働きながら資格の取得を目指せるため、頑張れば、いずれは一級や二級の建築士になることも可能です。とにかく、自身に合った仕事先を探してくれるのが転職エージェントなので、働き先に困っているのなら、とりあえずでも相談してみましょう。

 

建築業界で働くための資格として考えるのなら、二級よりも一級を取得するほうがメリットが大きいです。建てられる建物の制限がなく、給料もアップするのならば、一級のほうを取得したいと考えても当然でしょう。

しかし、時間や難易度を考えるのなら、いきなり一級を目指すのが最善とはいえないのも事実です。そのため、二級を持って入れば自身の望みが叶うのなら、無理をしていきなり一級を目指す必要はないケースもあります。

二級を取ったのならば一級が取れなくなるわけではなく、あとから取得することは十分に可能です。二級を取得するための知識は、一級を取得するときにも役立てられるため決して無駄にはなりません。自身の置かれている状況をじっくりと考えて、一級建築士になるか、二級建築士になるか決断しましょう。

おすすめ関連記事

検索

READ MORE

宅建士とは、不動産分野で専門的な知識を有する資格です。本記事では、建築設計業界でも活躍の場が広がりつつある宅建士のスキルに焦点を当て、どのようなメリットがあるのかについて探ります。建築や不動

続きを読む

プラントエンジニアはプラント設計の専門家で、企画から維持管理まで幅広い役割を果たしています。その高度な専門性とスキルはモノづくりに欠かせず、将来性も期待されているのです。この記事では、プラン

続きを読む

ゼネコンの現場監督といえば、労働環境や年収などに対する様々なイメージが存在します。一部では厳しい労働環境が指摘されていますが、最近は働きやすい環境が整備され、給与面でも魅力的な職種になりつつ

続きを読む

建設業界では、「ゼネコン」と「ハウスメーカー」が主要なプレイヤーとして活躍しています。この両者は建築においてそれぞれ異なる役割と特徴を持っています。この記事では、ゼネコンとハウスメーカーのそ

続きを読む

建築積算士資格試験は、その難易度からすると少し高いといわれています。建築業界で欠かせない資格であるため、取得することで転職やキャリアのステップアップにつながります。この記事では、建築積算士の

続きを読む

建築士になるためには、単なる資格取得だけでなく、特定の性格や特徴が求められます。建築士に向いている人物像や必要な資質について、4つの視点から解説していきます。自分自身の適性を知り、建築の世界

続きを読む

建築業界において、働きやすさは個々の職種や企業によって異なります。ホワイトな職場を求めるならば、給与や残業時間、体力面、休日数を注意深く見極めることが大切です。本記事では、建築業界の労働環境

続きを読む

転職エージェントは転職を検討している人にとって効果的なサービスです。しかし、いつまでサポートを受けられるのかわからず、利用を迷っている人も少なくないと思います。本記事では、転職エージェントの

続きを読む

電気通信工事施工管理技士になるには、実務経験が必須ですが、実務経験がなくても資格を取得する方法が存在します。本記事では、実務経験の有無に関わらず資格を取得するための詳細な情報を提供します。受

続きを読む

建設・土木業界における長年の悩みである3K(きつい、汚い、危険)から脱却し、新たな働き方新3K(給料がよい、休暇が取れる、希望が持てる)を実現すべく、国土交通省を中心に業界全体で取り組みが進

続きを読む