建築設計業の転職エージェントの仕組み

公開日:2020/12/15  

建築設計業は人材の流動性が高い業界で、大学を卒業してから定年まで1つの会社に勤務し続けるケースは少ないようです。最初は小規模の設計事務所や工務店などに就職して、知識や経験を積みながら建設会社・ゼネコン・デベロッパーなどに転職してキャリアアップをします。転職エージェントを利用すると、転職活動のサポートが受けられるのです。

建築設計業の世界でキャリアアップをする方法とは

欧米では多くの業種で人材の流動性が高く、能力が高い人であれば数年~10年に1度の頻度でもっと条件のよい職場に転職するようです。これに対して日本では人材の流動性が低く、キャリアアップして収入を増やすためには、大学を卒業して最初に入社して定年まで勤務し続けることが求められます。

建築設計業界は日本国内の多くの業種とは異なり、人材の流動性が高い業界です。建築士の資格を取得した直後は小規模な設計事務所や建設会社に就職して、簡単な業務を任されることが多いとされています。ある程度経験を積んで慣れてきたら、ワンランク上の会社に転職をして設計の技術を磨くこともあるでしょう。転職を何度か繰り返すことで建築士としてのキャリアを積み、自分の設計事務所を持ったり大手ゼネコンやデベロッパーなどで大きな仕事を任されたりするようになるケースもあるようです。

建築設計業界で技術を磨いて自分がやりたい仕事をするためには、キャリアアップのための転職活動を行わなければなりません。転職活動の方法は人それぞれで、自力で職務経歴書を作成して求人を見つけて応募したり、転職サポートのサービスを利用したりする方法などがあります。

転職エージェントのサービス内容とは

建築設計の仕事でキャリアアップするためには、自分の技術や経験を伸ばせる職場に転職する必要があります。転職エージェントのサービスを利用すれば、転職活動をサポートしてもらえ、利用者に合うと判断された求人を紹介してもらえるようです。

エージェントはあらかじめ建設会社やゼネコンなどから会社が求める人材についての情報を得ているので、本人の能力や希望を考慮しつつ求人紹介します。具体的なサービス内容ですが、最初に転職を希望する動機や希望を聞き、これまでの職務経験(実績)を調べます。利用者に合う求人を見つけて、履歴書・職務経歴書作成のサポートや面接・入社試験に備えた準備などをサポートしているのです。面接のために模擬面接が行われ、入社のための対策をして万全な状態で転職希望先の会社に応募します。

応募先の会社への転職が成功するとサポートサービスは終了となり、転職活動をサポートしたエージェントには就職先となる会社から報酬が支払われるという仕組みです。ちなみに、入社試験のためのサポートサービスを受けた本人は、これまで受けたサービス料や紹介料などの費用などを支払う必要はありません。

転職サポートサービスの報酬が支払われる仕組みとは

転職エージェントは建築設計業に携わりたい人に対して無料で転職活動をサポートしますが、ボランティアで活動しているわけではありません。就職活動のサポートを受ける利用者からは報酬を受け取りませんが、求人を出していた転職先の会社から紹介料が支払われる仕組みになっています。

人材を求めていた会社に採用された場合、エージェントが受け取れる報酬(紹介料)の相場は、会社側が最初に提示した年収の35%前後が一般的です。たとえば建設会社が年収400万円で建築士を紹介してもらって雇用契約が成立した場合には、会社側から紹介料として支払われる報酬は140万円となります。このように人材を求めていた会社側が報酬を全額負担する仕組みなので、利用者は費用の負担をする必要がありません。

転職エージェントの立場と役割とは

転職エージェントの主な業務は、キャリアアップを希望する利用者に求人を紹介したり、転職活動をサポートしたりすることです。サービス内容だけを見ると、転職を希望する本人と一緒に就職活動を行うように感じられるかもしれません。しかし、求人を出している会社の立場から見ると、会社が希望する人材を転職エージェントに紹介してもらうことになります。

これに加えて紹介料を負担するのは人材を求めている会社側であり、転職活動をする本人ではありません。そのため、エージェントの本当のクライアント(顧客)は人材を求めている会社となるのです。転職を希望する本人をサポートして就職活動を助けてくれますが、サポート業務を開始する段階で、既に会社側が求めている人物像にマッチしそうな人を選択しています。

転職エージェントはクライアントである会社の立場で人材探しをしているので、エージェントにサポートサービスを依頼する段階で転職先の会社の“プレ面接”を受けているようなものです。建築士の仕事でキャリアアップをする目的で就職活動のサポートを受ける方は、自分はエージェントの真の顧客ではないということを認識しておきましょう。

建築設計業界において転職活動に必要な期間とは

一般的に就職活動をして会社に入社するためには、長い準備期間が必要です。就職サポートサービスなどを利用しないで就職先を見つけて転職する場合は、それなりの期間がかかるでしょう。

転職活動は新卒で入社する場合とは異なり、これまでの実績を職務経歴書にまとめ、限られた面接時間に自分の能力や実績をアピールするための準備が必要だからです。転職する場合は通常の業務を続けながら就職活動を行うケースも多いため、再就職を決心してから新たな会社に入社するまでにそれなりの期間がかかる可能性があります。

転職エージェントのサポートを受ける場合は、活動を開始してから入社までに要する期間は2~4ヶ月間が多いようです。この理由は、新たな人材を求めている会社が求人情報を発表するのが、入社日から約3~4ヶ月ほど前であるケースが多いからでしょう。これに加えて人材を求めている会社側がエージェントに支払う仲介手数料が、利用者の年収の35%(約4ヶ月分)に設定されているので、サポート期間の目安は4ヶ月以内が多いといえるでしょう。

転職エージェントを利用するメリットとは

建築設計業の転職エージェントを利用することには、再就職のサポートを受ける人と人材を求めている建設会社の双方にとってメリットがあります。

人材を求めている会社は、自社で必要とする能力や実績を持つ人を紹介してもらえます。求めている人物像や建築設計のスキルの水準などの条件を伝えておけば、会社が必要とする人材を見つけてもらえるからです。もしも人材紹介のサービスを利用しない場合は、求人情報を見て応募した人の中から選ばなければなりません。転職エージェントのサービスを活用することで、会社側が求めている人材を探すことが可能になります。

再就職を希望する側の立場の人であれば、比較的短期間で再就職先を紹介してもらえ、選考に通過するために必要なサポートを無料で受けられるというメリットがあります。自力で求人を探して応募しても、会社が求めている人物像に合っていないと入社できません。これに対して、転職エージェントは会社が求めている条件に合う人を紹介するので、通常の方法で応募するよりも高い確率で入社できるでしょう。

 

転職エージェントの仕組みを理解すれば、自力で就職活動をするよりもサポートサービスを受けた方が有利であることがわかります。建築設計業の世界でキャリアアップのための転職を考えている方であれば、転職エージェントのサポートサービスを活用することで、短期間かつ効率的に自分に合った会社に再就職できるでしょう。

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