施工管理職に就きたい!志望動機やアピールポイントをうまく伝えるには?

公開日:2022/08/15   最終更新日:2024/06/19


建設工事において工程管理や安全管理を行う施工管理職にはさまざまなやりがいや魅力があり、転職先として志望する人も多い職種です。ここでは施工管理職の仕事のやりがいや魅力から志望動機やアピールしたいポイントを面接官にうまく伝える方法まで、施工管理職への転職活動に有益な情報をご紹介します。

施工管理職のやりがいや魅力とは

施工管理職とは工程管理や安全管理を適切に行うことで、工事がスケジュール通りに収まるよう管理する職業です。施工計画の策定を始め、工事の品質管理や進捗管理、安全管理など、管理に関する多岐にわたる業務を担当し、工事を計画通りに進める上では欠かせない仕事といえます。

施工管理は資格を必要としないため未経験の方でもこの仕事に就くことはできますが、将来的に施工管理者として働くことを想定しているなら、施工管理の技術を証明できる施工管理技士の国家資格を取得しておくとよいでしょう。施工管理技士の受験資格は未経験の状態からでも現場で実務経験を積むことで得られます。

施工管理と混同されやすい職業に現場監督がありますが、仕事内容に加え資格の有無でも区別ができます。現場監督は施行管理よりも業務の範囲が狭く、工事現場における作業員の指示や工事の進捗など、主に工事現場の管理を行います。また、施工管理は施工管理技士という国家資格がありますが、現場監督に関する資格はありません。次に施工管理職の業務の魅力について見ていきましょう。

待遇面で期待できる

施工管理職の実務経験を持つ人材は多くの企業が採用を希望しており、賃金は全体の業種の平均よりもやや高い傾向にあります。施工管理は資格がなくてもできる仕事ですが、やはり資格の有無で年収が大きく変わります。上位資格である1級施工管理技士の資格保有社は平均年収よりも高くなる傾向があるので、施工管理職として年収アップを目指す場合は資格の取得が必須といえるでしょう。

コミュニケーション力を鍛えられる

施工管理職の仕事は工事スケジュール全般の管理ですが、工事を円滑に進めるには職人など工事に携わる人のマネジメントも必須となります。ほかにも依頼主など多くの人と関わりながら仕事を進めていくことになります。そのため、歳の離れた職人に指示を出したり、少し気難しい方とコミュニケーションをとったりする必要も出てきます。円滑にコミュニケーションが取れて工事が予定通りに進行した時や多くの人の手で建物が完成することを実感できると、やりがいや充実感を感じられるでしょう。

施工管理した建築物が地図に載る

施工管理職の仕事は、大小さまざまな建築物の工事に携わります。自分が施工管理職として携わった建築物が完成した時や、その建築物が地図に記載された時などはほかでは得られない達成感と喜びを感じることができるでしょう。

面接ではどんなことを伝えればいいのか

面接における基本として、まずはなぜこの仕事をやりたいと思ったのかを率直に話すことを念頭に置きましょう。前職における転職に至った事情をあまり持ち出さずに、施工管理職に就きたいと思った最初のきっかけや動機を自分の言葉で伝えることが重要です。

また、施工管理職は建築というものづくりに関わる仕事なので、ものづくりが好きな人や世の中に残るものを作ることに喜びややりがいを感じられる人に向いているといえます。異業種から転職する際にもこの点でアピールできる経験があれば伝えるとよいでしょう。それでは面接で志望動機を伝える際に押さえておきたい3つのポイントを確認しておきましょう。

これまでの経験をどのように活かしたいか

志望する企業がどのような能力のある人材を求めているのかを熟考し、自分の経験やキャリアをどのように活かせるのかを伝えることで、企業側にとってメリットとなる人材であることをアピールしましょう。

その企業だからこそ活かせる自分の強み

企業研究を入念に行い企業理念や事業内容、ほか社と比較して優れている分野、技術力などを充分把握した上で、その企業のどこに魅力を感じた理由や入社したいと思った動機を伝えます。その上で、その企業だからこそ活かせる自分の強みをアピールしましょう。

施工管理職を選んだ明確な理由

建設業の職種の中でも施工管理の仕事に就きたいと思った理由を明確に伝えましょう。その際は気持ちを込めて自分の言葉で具体的に伝えることで、面接官の印象に残りやすくなるでしょう。

次に1次面接と最終面接を受ける際のそれぞれにおける注意点について確認しましょう。

1次面接

1次面接では施工管理職に求められる基本スキルであるコミュニケーション能力をアピールするとよいでしょう。施工管理職は社内外のさまざまな人と関わりながらプロジェクトを計画通りに完了させないといけないので、コミュニケーション能力に長けていることは採用に優位に働きます。

志望動機に加えて、これまでの経験においてどのように人と関わってきたのかを伝えますが、その際は自信を持って自分の言葉でハキハキと話しましょう。そのような話しぶりからもコミュニケーション能力が評価されるので話し方や、表情、姿勢、態度には注意を払うようにしましょう。

最終面接

最終面接では1次面接で伝えた志望動機をさらにブラッシュアップして伝えます。面接官は施工管理の仕事内容をきちんと理解したうえで志望しているのかも確認したいので、仕事の面白さの部分だけでなく、大変な部分についても充分把握した上でやりがいを見出しているということを伝え、施工管理職として働くことへの熱意をアピールしましょう。

よく聞かれることや質問

ここでは施工管理職の面接でよく聞かれる質問を確認しておきましょう。

初対面の人と仕事ができるか?

施工管理職の仕事はたくさんの関係者とコミュニケーションを取りながらスケジュール通りに工事を完了させないといけません。初対面の職人さんと話したり、指示を出したりすることも多く、人見知りで初対面の人とうまくコミュニケーションができない人や指示を出すのが苦手な人はマネジメントに支障をきたすでしょう。面接では誰とでもコミュニケーションが取れることをしっかりとアピールしましょう。

なぜ建設業界で働きたいのか?

建築業界のどういうところに惹かれたのか、その中でも施工管理職を選んだ理由はどこにあるのかといったことについて充分考えたうえで、面接官が納得できる説明を事前に考えておきましょう。資格を活かしたいというのも確かに一つの動機ですが、仕事そのものに惹かれていることをアピールする方がより熱意が伝わるでしょう。

出張が多くても問題がないか?

施工管理職は出張が多い仕事なので、とくに未経験者や新卒の人は聞かれることの多い質問の一つです。出張が多くても問題ないということに加え、出張を伴う仕事から得られる経験にも魅力を感じているというように、ポジティブに捉えていることを伝えると印象に残りやすいでしょう。

まとめ

建設業界への転職を目指す方にとって施工管理職の仕事は、コミュニケーション能力やマネジメント能力の向上が期待できたり、大小さまざまな建物が作られていく過程に立ち会い完成する感動まで味わえたりとさまざまな魅力があります。施工管理職への転職を目指すなら、そうした魅力を感じたことで施工管理として働きたいと思ったということを自分の言葉で具体的に、しっかりと伝えましょう。しっかりとした志望動機が在り、それをうまく伝えることができれば異業種からの転職も夢ではないでしょう。

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