建築業界は未経験でも転職がしやすい?実際に転職する際の注意点を解説!

公開日:2021/06/15  


建築業界での転職は未経験者でも転職がしやすいといわれています。そこで、今回は未経験者でも転職がしやすい理由や実際に転職する際の注意点について解説していきます。さらに、持っていれば有利になる資格についても紹介していきます。建設業界に転職しようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

建築業界は未経験でも転職がしやすいワケとは?

建築業界は人の力が必要な業務がほとんどです。そのため、人材の確保が急務となっており、未経験者でも転職しやすいのです。しかし、建築業で働いている人の高齢化が進み、年々離職率が増加傾向にあります。そのため、人手不足が懸念されており、転職のハードルが低いのが特徴です。

■職人の高齢化

建築業界の職人の高齢化が進んでおり、平成28年には建築業界で働く55歳以上の割合が33.9%も占める結果となっています。一方、34歳以下の割合はわずか19.1%となっており、今後もますます高齢化が進んでいくと考えられています。高齢化が進むと定年退職者数が増えて、人手不足が懸念されます。したがって、人材確保が急務となっているのです。そのため、未経験者にも門戸が開かれており、転職のハードルが比較的低いのが特徴です。

■資格がなくても応募できる

建築業界は未経験で資格がなくても応募できるのが特徴です。業界によっては経験年数や資格が応募の際に必須条件となっていることがあります。しかし、建築業界の場合はほとんどの求人で未経験でも資格がなくても応募できるのが一般的です。もちろん、転職してから資格の勉強をしてスキルアップを目指すことも可能です。

■待遇が見直されている

建築業界は肉体労働が多く、休みも不規則できついというイメージを持っている方も少なくありません。しかし近年、定着率の増加を図るため待遇面が見直されています。最近では週休2日で残業もほとんどないところも増えてきており、以前より働きやすくなってきているといえます。

資格を持っていればより有利に!

資格がなく、未経験者でも転職できるのが建築業界の特徴です。しかし、資格を持っていればより有利な条件で選考を進めていくことができます。ここでは建築業界の転職で有利になる5つの資格について紹介していきます。

■二級建築士

二級建築士は建物の設計や工事監理を行うことができる国家資格の1つです。高校を卒業していれば、実務経験なしで二級建築士を受験できます。一般的に建物の設計については建築士の資格を保有している人しかできないことになっています。そのため、二級建築士の資格を持っていれば転職の際、有利に選考を進めていくことができます。

■建築CAD検定試験

建築CAD検定試験には準1級〜4級まであり、誰でも受験できるのが特徴です。建築CAD検定試験は図面を描く技術はもちろん、建築に関する知識も必要となるため、資格を保有していると転職の際に有利になります。

■施工管理技士

施工管理技士の業務は建築現場の工程管理や安全管理を行うことです。一般的な技能工として働くのであれば、不要な資格ですが、資格を持っていることで年収が大きく変わることがあります。また、受験資格には実務経験が必要となるため、未経験で建築業界で働き、経験を積んでいから受験することをおすすめします。

施工管理技士には7つの種類があり、建築施工管理技士、土木施工管理技士、電気工事施工管理技士、管工事施工管理技士、造園施工管理技士、建設機械施工管理技士、電気通信工事施工管理技士があります。また、すべての資格には1級と2級があり、それぞれ難易度が異なります。

■建設業経理士

建設業経理士は建設業における経理業務を専門とした資格です。公共事業案件を受注する際に2級以上の資格保有者がいると審査の点数に加点されるため、企業からも高く評価される資格の1つです。

■インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターはインテリアの知識を習得しており、どのようにして快適な空間を作り上げるかをアドバイスする業務です。とくに受験資格はないため、誰でも受験でき、比較的ハードルが低い資格です。ハウスメーカーや工務店などではインテリアコーディネーターの資格所有者が優遇される傾向にあるため、転職活動中に勉強して資格取得を目指しましょう。

未経験者が建築業界への転職をする際に注意するべき点

未経験者が建築業界への転職において不安になるポイントがあります。ここでは、未経験者が建築業界への転職で不安になるポイントと転職する際に注意するべき点について紹介していきます。

■女性でも応募できる?

もともと、建築業界は男性が多く働いているイメージでしたが、近年では女性が活躍している場面も多くあります。とくに設計では女性ならではの視点やきめ細かさなどが評価され、各社が女性設計士を採用する傾向にあります。

また、住宅建築においてはキッチンや洗面、お風呂などの水回り設備や間取りについても家事動線を意識した設計が人気となっており、女性設計士による優れた設計を行うことができ、女性の活躍が高く評価されています。そのため、女性の未経験者であっても充分に活躍できる機会があるといえます。

■ブラックではないか?

建築業界全体、休みが少なく、労働時間もながくてきついというイメージが残っています。もちろん、仕事の内容によっては残業時間が長い職種もあります。しかし、最近では業務内容や待遇面が改善されつつあるため、しっかりとした会社を選べば問題ありません。また、建築業界はそれ以上にやりがいがあるといわれています。また、住宅設計やビル設計などスケールの大きいプロジェクトに携わることができるため、仕事に誇りを持って働いている方が多いです。

■未経験者が応募時に注意すべき点

未経験者が建築業界への転職で注意すべき点の1つとして挙げられるのが面接です。未経験者の場合、これまでの経験や実績がないため、書類だけで評価することはできません。そのため、その人の人間性や性格などのポテンシャルによって採用が決まるのです。つまり、面接時にしっかりとアピールをできるかがポイントとなります。もちろん、しっかりと挨拶ができ、ハキハキとコミュニケーションを取ることができるかも重要です。面接の練習をしっかりして本番に挑みましょう。

また、履歴書についても注意が必要です。未経験者の場合は建築関係の経験や資格を書くことができません。しかし、何も書かずに空白で提出するのは印象がよくありません。したがって、志望動機や職務経歴にこれまで自分が経験したことや、なぜ建築業界に転職したいかなどをわかりやすく書くことがポイントです。これまでの会社がまったく関係のない業種であっても、建築業界で役に立つことはたくさんあります。

そのため、履歴書や職務経歴書は空白にせずに、しっかりと書き上げることが大切です。たとえば、これまでの仕事で大きな失敗をしてしまった時、どのように対応したかについて書くことをおすすめします。採用担当者は未経験者であっても、失敗を乗り越えた人を問題処理能力があると高く評価することがあります。そのため、関係のない業種であっても、具体的な内容でわかりやすく書くことがポイントです。

 

建築業界は未経験者でも転職しやすいとされています。建築業界は高齢化が進んでおり、離職率も増加傾向にあります。そのため、人手不足が懸念されており、経験がなくても採用されるケースが多くなっています。また、資格がなくても応募できるため、誰でも挑戦できるという特徴があります。しかし、建築に関する資格を所有していると選考が有利に進むことがあります。そのため、転職活動中に資格取得も目指すことをおすすめします。

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