建築設計業の転職エージェントは無料でサポートしてくれる?

公開日:2020/07/15  

建築設計業で転職するとき優秀なキャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントに対応してもらえるエージェントを利用可能ですが、費用がかかるなら諦めて自分の力で転職活動を進めようという人も多いでしょう。サポートを受けるためにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

一般的には無料でサポートを受けられる

建築設計業の転職のときに利用できるかどうかにかかわらず、実は一般的な傾向として転職エージェントのサポートは無料で受けられる仕組みになっています。各エージェントのホームページや宣伝広告のためのランディングページなどにアクセスしてみると「まずは無料でキャリアコンサルタントに相談」などと記載されているでしょう。

登録するのには料金がかからなくても、メニューがあって費用がかかるサポートサービスが実は多いのではないかと懸念するかもしれません。確かに利益を得やすいビジネスモデルを考えるならサポートサービスを従量制にしておき、利用する都度、登録者がお金を支払う形にすればかなり大きな収入を生み出せる可能性があります。

例えば、キャリアコンサルティングを受けると30分2000円、求人を紹介してもらうと一件あたり1000円、履歴書の添削をしてもらうと1通あたり5000円などといった形で料金設定をすることは可能です。転職に成功したら雇用契約で決まった年収の20%を支払ってもらうなどといった成功報酬型の仕組みにすることもできるでしょう。

このような形で転職をしたいという利用者から従量制や成功報酬型でお金を取ることができるのは事実ですが、一般的にはエージェントが転職志望者にお金を請求することはありません。キャリアコンサルティングを希望しても、求人を紹介してもらっても、書類や面接の添削や対策を依頼しても、どのサポートを利用したとしても無料なのです。

キャリアカウンセリングを電話で受けたいというときには、メールで日時を決めておくことができ、キャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーから電話をかけてもらえます。自分で電話をかけて電話代を払う必要すらないのです。

あえて言えば対面でコンサルティングや面接対策をしてもらうためにエージェントのオフィスに訪問するときには交通費を負担することになるでしょう。応募書類などは自分で作る必要があるので履歴書などの購入費用はかかりますが、エージェントサービスを利用したことによって生じる追加費用ではありません。

また、エージェントによっては成果報酬でお金を請求するどころか、転職お祝い金として転職に成功したときに支援金を出してくれることすらあります。数万円から二十万円くらいまでの幅があり、どんな形で転職に成功したか、利用したエージェントがどこかによって違いはあります。このような形で手厚いサポートを受けたうえに金銭的な支援までしてもらえることすらあるのはエージェントを利用する魅力でしょう。

無料でサポートを受けられるのはなぜか

なぜお金がかからないのかというのが疑問になる人も多いでしょう。冷静になって考えてみると手厚いサポートをするために膨大な人件費がかかっているのは確かです。登録した直後に受けるヒアリングも一時間くらいかかることが多く、その後に求人を探して紹介するのにもかなりの時間を費やしています。

細かいことを言えば電話代や電気代などもかかっているので、事業としてエージェントサービスを提供して転職志望者のサポートをしていくためには何らかの形で利益を得られるビジネスモデルにしなければなりません。

極めて単純なのは転職志望者から従量制や成功報酬型で料金を徴収する方法ですが、このビジネスモデルが一般的になっていないのには理由があります。エージェントはもともと企業から依頼を受けて人材紹介をしている会社なのです。会社としてこのような人材を探しているのだけれど、候補になるような人はいないかという形で相談を受けています。

エージェントとしてはその期待に応えられるような人材を探し出して紹介するのが重要になり、信頼できる会社だと認めてもらえればずっと依頼を受けられるでしょう。転職志望者に対してはできるだけハードルを下げて登録してもらえるようにする必要があります。いろいろな角度からサポートを受けられるのに完全に費用がかからないという形にして、気軽に登録してもらえるようにしているのです。

そのための人件費などを工面するのに必要な資金がどこから工面されているのかも気になるでしょう。人材紹介会社として企業向けのサービスを提供しているため、依頼を受けて適切な人材を紹介できたときには報酬を受け取れるようになっています。

人材を採用する企業に対して成功報酬型のシステムでサービスを提供することにより、利益を得られるビジネスモデルを成立させているのです。裏を返せば企業の期待に応えられるような人材を必死に探さなければ利益を得られないことになります。

そのため、転職志望者が登録するハードルを徹底的に下げるだけでなく、サポート内容の独自性を追求したり、紹介できる求人の幅を広げつつ数も増やしたりして登録先としての魅力を高める努力が続けられているのが実態です。

また、転職に成功してもらわなければ利益が得られないという問題もあるため、スキルアップや資格の取得などのオファーもかけることが多くなっているのです。建築設計業では特に資格の有無が転職先の候補を大きく左右することから強く推奨するケースも多くなっています。

有料のエージェントもないわけではない

一般的に転職エージェントは無料で利用できるようになっていますが、全てのエージェントについて費用がかからないというわけではありません。中には有料サービスを盛り込んでいるところもあるので気をつけましょう。会員としていろいろなサービスを受けられる状況を継続するためには会費を払わなければならないというのが典型的なシステムです。

無料会員とプレミアム会員といった分け方になっているのが典型的で、実質的にはプレミアム会員にならないとほとんどサポートを受けられないようになっているのが通例です。このようなシステムのエージェントもお金がかかっている分だけ責任を持って対応してくれるメリットもあります。

 

手厚くて幅広いサポートを受けられるサービスとなるとかなり費用がかかるだろうと思われがちなのが転職エージェントですが、一般的には費用が一切かからない仕組みになっています。

どんなサポートを受けても無料なのは、エージェントがもともと人材紹介会社として企業からの依頼を受けて適材を紹介するのをメインの事業にしているからです。企業の期待に応えるためには多くの転職志望者に登録してもらう必要があるため、ハードルを下げる目的で費用負担がないようにしています。

企業に人材を紹介して採用が決まると報酬をもらえる仕組みになっているので、エージェントも人件費などをまかなうことができています。ただし、無料で利用できるのはあくまで一般的な話であって、有料のエージェントもあるので登録するときには詳細を調べてから決断するのが大切です。

おすすめ関連記事

検索

READ MORE

土木工事を筆頭に、建設業界のさまざまな場面で大きな活躍を期待できるのが測量士補です。すでに建設業界で働いている人だけでなく、これから目指す人にとっても、気になる資格ではないでしょうか。本記事

続きを読む

建築関係の仕事に就きたいと思い、建築施工管理技士の資格取得を目指している方も多いのではないでしょうか。建築は、自分が携わったものが形として残るため、やりがいのある仕事といえるでしょう。しかし

続きを読む

建築に関する資格はたくさんありますが、建築工事で欠かせないもののひとつが、建築積算士です。2001年に国土交通省の認定資格から民間資格に変更され、建築・建設業の中では稀なホワイトカラーの資格

続きを読む

建設業界で働く際、持っていると役に立つ資格が建築設備士です。あまり聞き慣れない資格かもしれませんが、建築設備のスペシャリストとして、多くの現場で重宝されています。建築業界に興味がある人、また

続きを読む

建設や施工に関係する資格は数多くありますが、なかでも電気工事の専門家として業界で活躍できる資格に「電気工事施工管理技士」があります。国家資格にあたり、転職やキャリアアップに有利になるのか気に

続きを読む

建設工事現場で使用される建設機械は、「建設機械施工管理技士」という資格を保有している方がいる状況のもと使用されています。そのため、建設工事現場に携わる仕事をしているなら、資格取得を目指してい

続きを読む

転職や将来のキャリアアップを目的として、「電気主任技術者」という資格の取得を目指している方もいるでしょう。電気主任技術者は工場の電気設備の点検や工事、オフィスの点検などに欠かせない資格であり

続きを読む

建設や施工に関係する資格は数多くありますが、なかでも配管工事の専門家として業界で活躍できる資格に「管工事施工管理技士」があります。国家資格にあたり、転職やキャリアアップに有利になるのか気にな

続きを読む

設備設計一級建築士とは、どんな資格なんだろうかと疑問に思っている方も多いかもしれません。実は一級建築士とは違い、携われる仕事の内容が違うのです。そこで今回は、設備設計一級建築士はどんな資格な

続きを読む

転職エージェントは、無料で利用できる転職支援のプロフェッショナルです。このサービスは、転職活動の効率化や転職成功のために役立ちます。自分のキャリアに合った職場を見つけるために、転職エージェン

続きを読む