条件交渉も行ってくれる?建築設計業に転職する際の転職エージェント利用と直接応募の違い
建築設計業に転職したいと考えている人もいると思いますが、その場合には転職エージェントを活用する方法と求人サイトや企業のホームページ等から直接応募する方法があります。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
転職するのであれば、できるだけ自分にとって有利になる方法を選びたいものです。ここでは転職エージェントのメリットや特徴について、直接応募と比較しながら紹介します。
転職エージェントのメリットと直接応募の違い
建築設計業の転職において、転職エージェントを利用することで、多くのメリットがあります。ここでは、そのメリットや直接応募との違いについて紹介します。
転職エージェントは誰でも利用できる
転職エージェントというと特別なスキルがある人だけが使うものだと言うイメージを持っている人がいるようですが、誰でも利用することができます。最近では色々な分野に分かれているので、建築設計をしている方の場合には、建築設計を専門に取り扱っているエージェントを利用することができます。
特別な資格や経験はいらないので、どんな人でも登録をすることができ、ほとんどが無料で利用できるでしょう。これはエージェントが掲載している企業から紹介料をとっているからで、お金をかけてでも優秀な人材を確保したいという希望のある企業がエージェントに依頼をしているからです。
エージェントは企業からの情報と転職希望者の情報を照らし合わせて、条件が合うもの同士をマッチングしていく作業を行っています。転職エージェントの仕事は希望者が転職に成功することなので、転職に関するもろもろのことをサポートしてくれますし、企業との橋渡し的な存在にもなっています。
登録はインターネットで簡単にできるところがほとんどなので、気になるエージェントを見つけたら登録をして情報をみてみると使い方がわかると思います。
建築設計業界に詳しい人がサポート
転職エージェントを利用するメリットには、建築設計業界のことに詳しい知識を持つ人がサポートしてくれることが挙げられます。企業がどのような人材を求めているのか、スキルだけではなく人柄や性格面も含めて把握しています。
そのため自分のスキルや目的に合った企業を紹介してもらいやすく、就業後のミスマッチが少ないというメリットがあります。直接応募の場合、企業側の事情についてはよく理解していないまま採用されることがあります。
会社に入った後に、求められている能力や今後のビジョンにズレが生じることは珍しくありません。そういったことは本来、人を採用する段階で丁寧にヒアリングすれば防げるものです。
しかし、面接などの限られた時間では企業側も採用する人の細かい部分まで把握するのは難しいですし、応募した側もその企業についてすべて理解するのは難しいでしょう。転職エージェントが間に入ることで、そういったミスマッチを少なくできます。
企業側から求めている人材の細かい部分を聞き出して、それに最適な人を紹介するからです。
自分を見つめ直してから転職活動を開始
転職エージェントを利用する際には、まず自分のことについて徹底したカウンセリングが行われます。今までの経験や求人に対する細かい条件等があります。
高校や専門学校、大学時代に学んだことなどもありますし、仕事を通して培った能力やこれまでの経験、気付いた事なども含まれます。そういったカウンセリングを通して、自分が本当にやりたいことや大事にしたい条件などが見えてきます。
人によって大切にしたいことは違うので、自分を見つめ直す作業は転職活動をする上では欠かせません。たとえば、地元にずっと住み続けたいので転勤はしたくないとか、給料の高さよりもやりがいを重視したいなど人によってそれぞれです。
カウンセリングを受けたことで、自分にとって何が大切なのか優先順位が見えてくることも多いです。いろいろな条件が揃っていても、一番大切と思うことが叶わなければ意味がありません。
転職に失敗したと感じてしまうこともあるでしょう。直接応募をする場合には、そういった自己分析を自分で行う必要があります。
自分のことをよく理解しているという際は、直接応募の方が効率的かもしれません。
履歴書や職務経歴書の書き方を学べる
転職を行う際には、履歴書や職務経歴書などの書類を提出するところから始まります。転職エージェントを活用すれば、書類選考に通りやすい面接や職務経歴書を書くアドバイスをもらえます。
履歴書や職務経歴書は、自分のことを知ってもらうための第一歩になります。今まで経験してきたことや今後のビジョンなどを読んだ人にわかりやすく伝えることが重要です。
たくさん書けばいいというわけではなく、ポイントを抑えて自分をきちんとアピールすることが求められます。転職エージェントは、今までたくさんの履歴書や職務経歴書を見てきたプロです。建築設計業界で何をしたいのかを正しく伝える方法やノウハウを知っています。
自分が持っているよい部分を知ってもらうための書き方を学べます。もちろん、嘘をついたり話を大袈裟にするのはよくありません。
高いスキルを持っていない場合でも、今まで経験してきたことの中にはアピールできるポイントが必ずあります。人に興味を持ってもらえたり、一緒に働きたいと思ってもらえるような履歴書や職務経歴書の書き方を学ぶことができます。
転職エージェントなら面接もサポートしてくれる
転職エージェントを活用する場合、面接のアドバイスももらえます。面接で質問されることは企業によって違いますが、事前にどういった質問をされやすいのかを知ることができます。
面接での立ち居振る舞いやマナー、気を付けたいポイント等をアドバイスしてくれます。また、面接を受けて採用されなかった場合にも、どんな点がよくなかったといったことも教えてもらえます。
それを次の転職活動に活かすことができるので、不採用であっても無駄にはなりません。直接応募する場合、そういった情報を得られないのがデメリットです。
どんな質問がくるのか見当もつかないと、面接の本番で焦ってしまって上手く話せないこともあります。事前に提出する履歴書や職務経歴書なども、企業側が求めているものとはズレてしまうこともあるでしょう。
不採用になった場合にも、その理由を聞くのは躊躇われてしまいます。質問してみるのは自由ですが、何が理由で落とされたのか教えてくれるところは少ないです。そのため今後の面接でも、同じ失敗を繰り返してしまうことがあります。
自分の条件に合う企業を効率的に探すことができる
転職サイト等では、さまざまな求人情報がたくさん溢れています。その中から自分の条件に合ったものを絞り込んでいくのが一般的ですが、あまり数が多いと何がいいのかよくわからなくなってくることもあります。
たくさんある求人の中には、長時間労働を強いられたり有給休暇がまったく取れないなど待遇が著しく悪いところもあります。そういったところに応募してしまうと、時間の無駄になってしまいます。
また、待遇がよくやってみたい職種であっても、競争が激しくて可能性が低いといったこともあります。望みが薄い求人に応募してばかりいても、転職にはなかなか結び付きません。
転職エージェントを活用すれば、自分の能力に見合ったところを紹介してもらえます。今は経験が浅くても今後やりたいこと等もしっかりと伝えておくと、それに関連する企業を紹介してもらえることもあります。
自分で探すよりも効率的に転職活動を進められるのがメリットです。やりたいことや入りたい会社が明確で、それ以外には考えられないという時は直接応募でも問題ないでしょう。
転職エージェントに登録をした後の流れ
転職エージェントに登録したあとは、どのような流れになっていくのでしょうか。ここでは、転職エージェントの登録後の流れなどについて紹介していきます。
転職エージェントの登録後
転職エージェントに登録をすると、多くは時間をあけずにエージェントのから連絡がきます。どのような条件で転職先を探しているのか、優先順位の高い条件、またすぐに転職をしたいのか、良いところがあれば転職したいのかなどを伝えます。
建築設計をしている人は転職をする時には区切りの良い時期を探して転職する人が多いかもしれませんが、中には今の職場よりも良い条件のところがあれば、いつでも転職をするという考えの人もいます。そういった希望も詳しく聞いておき、それぞれに合った方法でサポートが開始されます。
もちろん途中で希望内容を変更することもできますし、転職希望を取りやめることもできます。ひとこと転職活動を中断するということだけを伝えれば良いので、必ずしも転職をしなくてはいけない訳ではありません。
転職ってどんなだろうという段階で登録をする人もいるので、まずは気軽に登録をしてみて担当者と話しをしてみることをおすすめします。話しているうちに自分の気持ちもまとまってくるはずです。
希望する求人が見つかったらまずしておきたいこと
転職エージェントに登録をして、自分が希望する内容の求人先が見つかった時にはすぐに担当者に連絡をしましょう。エージェントの中には登録をしなくても求人情報が確認できるところもあるので、先に情報をみて気になるところがあってから登録をすることもできます。
どちらにしても、まずは担当者を通して求人先に面接などの依頼をします。その時に不安に思っていることやわからないことがあれば、直接求人先に問い合わせをしてもいいですし、担当者に聞いてみることもできます。
求人情報をみるだけであれば、登録をしなくても良いところもありますが、応募をしたいと思った時には必ずエージェントを通すようにしましょう。登録をしていない人には全ての情報を公開していない企業もあるので、面接を行う前に細かな内容を知るためにも登録をして、直接担当者から詳しい内容を聞くことが重要です。
その後の面接などの日程決めは担当者が代行して企業とやりとりをしてくれます。時間のある人や直接自分で決めたいと言う場合には担当者を通さずに電話やメールなどで日程調整をすることもできます。
もしも条件の良い求人が見つからなかったら?
登録をしても自分の希望にぴったりと合うような求人が見つからない場合には、転職に対する条件が厳しすぎる可能性もあります。すでに建築設計をしている人であれば、だいたいの相場のようなものはわかっていると思いますが、専門分野が少しでも変わると相場が変わってくることがあります。
また時代によっても変化するものなので、いまの現状に合わないような希望を出していると一致することが難しくなります。希望に合うところがないという場合には、もう一度相場をみて自分の希望が大きくずれていないかを確認しましょう。
転職をする時期にこだわっていないのであれば、希望に合った求人がでるまで待つという方法もあります。求人は全てが一点物なので、待っていれば希望に近い求人が見つかる可能性もあります。
時間をかければ必ず良い求人があるとは限りませんが、数カ月程度様子をみることをおすすめします。時期によって求人数が多い時期と少ない時期があるので、求人が多い時期まで待つと、より良い条件の求人が見つかる可能性が高くなります。
そういったことも担当者に聞いてみると実情がよくわかると思います。
企業との交渉をしてくれるのが転職エージェント
転職エージェントを利用すると、企業との交渉も行ってくれます。面接のセッティングなども転職エージェントが行うので、他の求人に応募して並行して話を進める場合でも重なってしまうような心配はありません。
次のステップに進む段階で必ず意志確認をするので、やっぱり応募を取りやめたいということがあっても大丈夫です。また、企業側に自分のことを働きかけてくれるというメリットもあります。
自分では上手く伝えられなかったことをアピールしてくれたりもします。それから採用条件について、交渉してくれることもあります。
待遇面が折り合わないといった時には、いきなり断ってしまうのではなく交渉して有利な条件を引き出すこともあるようです。場合によっては自分の方が妥協しないといけないこともありますが、お互いが納得すれば話がまとまります。
そういった待遇面の交渉を自分でするのが苦手という人は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。交渉事が得意で、自らどんどん提案したり要求したりできる人は直接応募の方が向いていることもあります。
担当者がつくので何でも相談することができる
転職エージェントに登録をすると、はじめに担当者が決まります。担当者は転職にまつわることであればどんな内容でも相談に乗ってくれます。
仕事関係のことだけでなく、プライベートなことも転職に関わってくることが多いと思います。子供が小さいので休みがとりやすい職場が良いなど、私生活に関することも担当者に伝えておくことで、希望する働き方ができる企業を探してもらえます。
人によって希望内容に違いがあるので、自分がなにを一番優先させたいかをしっかりと整理して担当者に伝えましょう。企業の情報は担当者だけで調べることができますが、転職者の希望は自分で言わなくては伝わりません。
全ての希望を満たすのではなく、優先順位を明確にしておくことでマッチングする企業の数を多くすることができます。いくつかの職場をみることで自分が求めているものを見つめ直すことができますし、本当に大事にしたいものがわかってくるかもしれません。
担当者にはそういった自分の気持ちも適宜伝えていき、精神的な面でもサポートしてもらいましょう。精神的に安定した状態を保つことは転職を成功させるために必要なことです。
転職エージェントは、転職活動を強力にサポートしてくれます。自己分析から始まり、履歴書・職務経歴書の書き方を教えてくれたり面接の指導などをしてくれることも多いです。
企業との交渉なども引き受けてくれます。直接応募の場合には自分でそういったことを行わなければなりませんが、最初から希望条件が明確で交渉も自分でできるという人には向いています。