女性が建築士になるのは難しい?結婚や子育ての環境も考えよう
女性は結婚や子育てがあるため建築士になるのは難しいという噂がありますが実際はどうなのでしょうか?建築士として活躍している女性はいるのでしょうか?本記事では女性が建築士になるのは難しいのかについて解説します。女性建築士の年収についても解説しているので、建築士を目指している女性の方は、ぜひ参考にしてください。
一級建築士の男女の割合
一級建築士の男女の割合は、13%から15%ほどといわれています。建築業界の女性の割合が約20%のことから建築業界の中でもとくに女性が少ない職業といえるでしょう。昔は、建築士は男性の仕事というイメージが社会全体にあったため、いまでもまだ男性の方が多いです。
しかし男女平等という価値観が広まったことにより女性の一級建築士の割合は徐々に増えてきています。女性が活躍できる環境づくりが進んできていることもあり、今後さらに一級建築士の女性の割合は、増えていくことが考えられます。性別を理由に一級建築士になれないことはないため、性別を理由に諦めずになりたいと考えている方は一度挑戦してみましょう。
女性ならではの強みと業界での需要
現在建築業界は人手不足の傾向があり、一級建築士の資格を持っている方も高齢化が進んでいます。そのため、女性はもちろん若い世代の需要が高く、今後建築業界での若い世代の需要はさらに増えていくことが予想されています。まだまだ男性よりは少ないですが、女性で建築士として活躍されている方はいるため、建築士になりたいと考えている方は女性だからという理由で建築士になるのを諦めずに、一度挑戦してみることがおすすめです。
ここでは、女性が建築士として働くことの強みと需要について解説します。建築士を目指すか迷っている女性の方は、ぜひ参考にしてください。
もくじ
家事や育児の経験を活かせる
建築士とは家の設計を行うことが主な業務です。女性であれば家事や育児の経験から家事動線を考慮した家の設計を行うことが可能です。日頃から家事や育児に取り組んでいる方ならではの、痒い所に手が届く提案をできれば、快適な暮らしが送れる家を建てたいと考えている顧客から選ばれることは間違いありません。そのため、家を建てる際に家事育児のことを考慮した提案が行えることは、女性ならではの強みといえます。
女性好みのデザインを提案できる
女性建築士には、女性好みのデザインを提案できるという強みもあります。住宅を建てる家族の多くは在宅時間が長い妻の意見を優先的に取り入れたいと考えているため、女性向けのデザインを提案できれば、顧客に満足してもらえる可能性が高いです。
女性も活躍できる環境づくりが進んでいる
昔は、建築士は男性の仕事というイメージが強かったかもしれませんが、今では女性の社会進出も進み、建築業界も例外なく女性の活躍できる環境づくりが進んできています。女性だからという理由で建築士になれないことはないため、性別を理由に諦めずになりたいという気持ちに従って目指してみることがおすすめです。
女性建築士の年収は?
女性建築士の年収はどのくらいなのでしょうか?男性と差はあるのでしょうか?ここでは、そういった疑問を持っている方のために、女性建築士の平均年収と男性建築士との差について解説します。年収が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
女性建築士の年収
女性一級建築士の平均年収は、560万円ほどといわれています。この平均年収は、あくまでも平均のため雇用形態や自分のスキル次第では、これよりも少なくなることも多くなることもあります。非正規雇用の場合は年収が低くなる傾向があるため、お金を稼ぎたいと考えている方は正社員での雇用を目指すようにしましょう。建築士はキャリアを積んでいくことで独立・開業することが可能な職業で、独立できれば年収1,000万円越えも目指していくことも可能です。
男性との差
女性一級建築士の平均年収が約560万円なのに対して、男性一級建築士の平均年収は650万円ほどといわれています。同じ一級建築士であっても、女性よりも男性の方が年収が高いということになります。これは女性建築士に非正規雇用で働いている方が多いことに原因があるといわれており、同じスキルを持っていても女性だと給料が少なくなるというわけではありません。スキルやキャリアを積んでいくことで、男性一級建築士より稼ぐことも可能です。
プライベートとの両立が難しい?仕事で大変なポイントとは
建築士はプライベートと両立することはできるの?という疑問を持っている方のために、ここではプライベートと両立できるのかについてと、仕事で大変なポイントについて解説します。建築士を目指すか迷っているという女性の方は、ぜひ参考にしてください。
体力面
建築士の仕事は激務になってしまうことも珍しくありません。そのため、女性の中でもとくに体力に自信がない方であれば、日々仕事をこなすだけで大変だと感じる可能性が高いです。体力面に自信がない方は、人並に動けるよう体力を鍛えるようにしましょう。
精神面
建築士の仕事はとても忙しく、残業をしなければいけないシーンも少なくありません。やりがいのある仕事ではありますが、仕事の忙しさで精神的な負担がかかってしまう可能性が高いため、精神的な負荷がかかるような仕事は嫌だと考えている方にはおすすめできません。忙しくてもやりがいのある仕事がしたいと考えている方や、努力することでキャリアアップできる仕事に就きたいと考えている方におすすめです。
プライベートとの両立が難しい場合も
建築業界の女性の活躍の場は昔に比べて増えてきていますが、まだまだ完全に環境が整っているわけではありません。そのため、妊娠や出産などのプライベートとの両立はまだ難しいケースが多く、出産や結婚を機に建築士の仕事から離れる方が少なくありません。
しかし、建築士はキャリアを積んでいくことで独立開業を目指すことができる職業のため、独立することでプライベートとの両立をするという選択肢もあります。必ずしもプライベートとの両立ができないわけではなく、家族の協力や自分の努力次第では両立することもできるため、なる前から諦めずに挑戦してみてください。
年上の男性に指示を出さなければいけない場面がある
仕事なので当たり前かもしれませんが、建築士としてキャリアを積んでいくと年上の男性に指示を出さなければいけない場面が多くなります。建築業界はまだまだ男性の割合が高く、ほかの業界と比べて年上の男性と共に働かなければいけない可能性が高いため、年上に指示を出すことが苦痛という方には向いていないかもしれません。
常に勉強を続ける必要がある
建築業界にも流行があるため、一度勉強をしたら終わりなのではなく、常に勉強を続ける必要があります。とくにキャリアアップを目指している方であれば、仕事と勉強を両立させていく必要があるため、大変だと感じる可能性が高いです。
顧客とのコミュニケーション
建築士であっても顧客とコミュニケーションを取らなければいけないことが多いです。顧客との会話を通して相手が望んでいることを正しく汲み取らなければいけないため、コミュニケーションを得意としていない方の中には、顧客とのコミュニケーションが大変だと感じる方もいるようです。
まとめ
本記事では、女性が建築士になることは難しいことなのかについて解説しました。以前まで建築士は男性の仕事という印象が強かったかもしれませんが、今では女性の社会進出が進み、女性でも活躍できるような環境が整ってきました。そのため、女性であっても実力さえあれば問題なく建築士になることができます。しかし、建築士は仕事量が多く激務になってしまうことが少なくありません。結婚や子育てなどのプライベートとキャリアを両立させることは簡単でなく、自分の努力と家族のサポートが必要といえます。本記事が建築士になりたいと考えている女性に役立てば幸いです。