建築設計業に転職する際の転職エージェント利用と直接応募の違い
建築設計業に転職したいと考えている人もいると思いますが、その場合には転職エージェントを活用する方法と求人サイトや企業のホームページ等から直接応募する方法があります。両者にはどのような違いがあるのでしょうか。転職するのであれば、できるだけ自分にとって有利になる方法を選びたいものです。それぞれの違いを紹介します。
もくじ
建築設計業界に詳しい人がサポート
転職エージェントを利用するメリットには、建築設計業界のことに詳しい知識を持つ人がサポートしてくれることが挙げられます。企業がどのような人材を求めているのか、スキルだけではなく人柄や性格面も含めて把握しています。そのため自分のスキルや目的に合った企業を紹介してもらいやすく、就業後のミスマッチが少ないというメリットがあります。
直接応募の場合、企業側の事情についてはよく理解していないまま採用されることがあります。会社に入った後に、求められている能力や今後のビジョンにズレが生じることは珍しくありません。そういったことは本来、人を採用する段階で丁寧にヒアリングすれば防げるものです。
しかし、面接などの限られた時間では企業側も採用する人の細かい部分まで把握するのは難しいですし、応募した側もその企業についてすべて理解するのは難しいでしょう。転職エージェントが間に入ることで、そういったミスマッチを少なくできます。企業側から求めている人材の細かい部分を聞き出して、それに最適な人を紹介するからです。
自分を見つめ直してから転職活動を開始
転職エージェントを利用する際には、まず自分のことについて徹底したカウンセリングが行われます。今までの経験や求人に対する細かい条件等があります。高校や専門学校、大学時代に学んだことなどもありますし、仕事を通して培った能力やこれまでの経験、気付いた事なども含まれます。
そういったカウンセリングを通して、自分が本当にやりたいことや大事にしたい条件などが見えてきます。人によって大切にしたいことは違うので、自分を見つめ直す作業は転職活動をする上では欠かせません。たとえば、地元にずっと住み続けたいので転勤はしたくないとか、給料の高さよりもやりがいを重視したいなど人によってそれぞれです。
カウンセリングを受けたことで、自分にとって何が大切なのか優先順位が見えてくることも多いです。いろいろな条件が揃っていても、一番大切と思うことが叶わなければ意味がありません。転職に失敗したと感じてしまうこともあるでしょう。直接応募をする場合には、そういった自己分析を自分で行う必要があります。自分のことをよく理解しているという際は、直接応募の方が効率的かもしれません。
履歴書や職務経歴書の書き方を学べる
転職を行う際には、履歴書や職務経歴書などの書類を提出するところから始まります。転職エージェントを活用すれば、書類選考に通りやすい面接や職務経歴書を書くアドバイスをもらえます。履歴書や職務経歴書は、自分のことを知ってもらうための第一歩になります。今まで経験してきたことや今後のビジョンなどを読んだ人にわかりやすく伝えることが重要です。
たくさん書けばいいというわけではなく、ポイントを抑えて自分をきちんとアピールすることが求められます。転職エージェントは、今までたくさんの履歴書や職務経歴書を見てきたプロです。建築設計業界で何をしたいのかを正しく伝える方法やノウハウを知っています。
自分が持っているよい部分を知ってもらうための書き方を学べます。もちろん、嘘をついたり話を大袈裟にするのはよくありません。高いスキルを持っていない場合でも、今まで経験してきたことの中にはアピールできるポイントが必ずあります。人に興味を持ってもらえたり、一緒に働きたいと思ってもらえるような履歴書や職務経歴書の書き方を学ぶことができます。
転職エージェントなら面接もサポートしてくれる
転職エージェントを活用する場合、面接のアドバイスももらえます。面接で質問されることは企業によって違いますが、事前にどういった質問をされやすいのかを知ることができます。面接での立ち居振る舞いやマナー、気を付けたいポイント等をアドバイスしてくれます。また、面接を受けて採用されなかった場合にも、どんな点がよくなかったといったことも教えてもらえます。
それを次の転職活動に活かすことができるので、不採用であっても無駄にはなりません。直接応募する場合、そういった情報を得られないのがデメリットです。どんな質問がくるのか見当もつかないと、面接の本番で焦ってしまって上手く話せないこともあります。
事前に提出する履歴書や職務経歴書なども、企業側が求めているものとはズレてしまうこともあるでしょう。不採用になった場合にも、その理由を聞くのは躊躇われてしまいます。質問してみるのは自由ですが、何が理由で落とされたのか教えてくれるところは少ないです。そのため今後の面接でも、同じ失敗を繰り返してしまうことがあります。
自分の条件に合う企業を効率的に探すことができる
転職サイト等では、さまざまな求人情報がたくさん溢れています。その中から自分の条件に合ったものを絞り込んでいくのが一般的ですが、あまり数が多いと何がいいのかよくわからなくなってくることもあります。たくさんある求人の中には、長時間労働を強いられたり有給休暇がまったく取れないなど待遇が著しく悪いところもあります。
そういったところに応募してしまうと、時間の無駄になってしまいます。また、待遇がよくやってみたい職種であっても、競争が激しくて可能性が低いといったこともあります。望みが薄い求人に応募してばかりいても、転職にはなかなか結び付きません。転職エージェントを活用すれば、自分の能力に見合ったところを紹介してもらえます。
今は経験が浅くても今後やりたいこと等もしっかりと伝えておくと、それに関連する企業を紹介してもらえることもあります。自分で探すよりも効率的に転職活動を進められるのがメリットです。やりたいことや入りたい会社が明確で、それ以外には考えられないという時は直接応募でも問題ないでしょう。
企業との交渉をしてくれるのが転職エージェント
転職エージェントを利用すると、企業との交渉も行ってくれます。面接のセッティングなども転職エージェントが行うので、他の求人に応募して並行して話を進める場合でも重なってしまうような心配はありません。次のステップに進む段階で必ず意志確認をするので、やっぱり応募を取りやめたいということがあっても大丈夫です。
また、企業側に自分のことを働きかけてくれるというメリットもあります。自分では上手く伝えられなかったことをアピールしてくれたりもします。それから採用条件について、交渉してくれることもあります。待遇面が折り合わないといった時には、いきなり断ってしまうのではなく交渉して有利な条件を引き出すこともあるようです。
場合によっては自分の方が妥協しないといけないこともありますが、お互いが納得すれば話がまとまります。そういった待遇面の交渉を自分でするのが苦手という人は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。交渉事が得意で、自らどんどん提案したり要求したりできる人は直接応募の方が向いていることもあります。
転職エージェントは、転職活動を強力にサポートしてくれます。自己分析から始まり、履歴書・職務経歴書の書き方を教えてくれたり面接の指導などをしてくれることも多いです。企業との交渉なども引き受けてくれます。直接応募の場合には自分でそういったことを行わなければなりませんが、最初から希望条件が明確で交渉も自分でできるという人には向いています。