建築設計業を目指す女性におすすめの転職エージェントの特徴

公開日:2021/01/01   最終更新日:2023/02/13

建築設計業といえば、かつては男性の職場であり女性は少数しか働いていないというイメージがあったかもしれません。しかし現在では、資格を取得することが非常に難しいといわれている建築士1級の国家資格を取得した人のうち4人に1人が女性となっているのです。建築設計業を目指す女性は増えているため、おすすめのエージェントの特徴を紹介します。

女性の活躍が期待されている建築設計業

男性が多いと考えられている建築設計業の職場において、女性建築士が増えてきた理由としてあげられるのが、国土交通省と5団体の建設業団体によって定められた、もっと女性が活躍できる建設業行動計画が考えられます。その職場だけではなく、建設業の業界全体で活躍をバックアップしいるということは、女性にとって働きやすい職場になってきているといえるでしょう。

しかし、建設業の仕事の大変さは男女ともにあり、仕事が定時では終わらない、残業や徹夜をしても納期以内に作業を終えなければならないということも少なくありません。とくに徹夜での仕事となると精神力や体力が要求されますので、その職場がどのような環境になっているかを考えた会社選びはとても大切です。

そして、建築現場などで働く職人には男性が多いため、働く環境も周囲が男性ばかりという状況が多くあるようです。仕事仲間と協調しながらうまく仕事をしていく上では、知恵やノウハウが必要となります。

女性の働きやすい制度を導入しているかどうか

世の中全体の動きともいえますが、人生において大切なライフイベントとして訪れる結婚や出産などが、キャリアに影響を与えないための環境配備が、建築設計業においても進められています。出産する前後14週に取得できる産休制度や、生まれたばかりの新生児や赤ちゃんを養育するための時間で設けられている育休制度、また働きながら養育を続けるために必要な短時間勤務の制度などの導入が進められているようです。

ただ制度が配備されているというだけではなく、きちんと制度を活用できる職場を選ぶのがよいでしょう。その会社で実際に制度が活用されているのかどうかは、転職エージェントに確認すると、会社の内情を把握しているため教えてもらえることが多いようです。

制度の導入は現在では男女ともに必要なこととされており、義務として整備はきちんとされているケースが見られます。しかし、実際に働いている環境によっては制度を活用しにくい、休暇を取ることによってキャリアアップが難しくなってしまうということも少なくないため、確認してみたほうがよいでしょう。

建築分野に特化しているか

建築設計業を目指している場合、建築分野に特化した転職エージェントを利用することが重要です。転職しようと考えて転職エージェントサイトに登録しても、建築系の求人数が少なければ意味がありません。

なぜなら、求人数が少ないと選択肢の幅が狭くなってしまい、自分が希望する条件や分野の仕事に就けない可能性が高くなってしまうからです。建築や建設系の転職エージェントを検索し、分野を選択して求人数を比較しながら選んでください。

扱いやすさ重視で選ぶ

転職エージェントが取り扱っている分野や業種も重要ですが、サイトそのものの使いやすさで選ぶという方法もあります。例えば、自分に専任のエージェントがついて転職に関してアドバイスをくれるか、条件や勤務地を細かく設定できるかといったサービスの有無を確認しましょう。

求人を選ぶうえで、福利厚生の充実度や社内・社外で利用できる設備の種類、出張があるかどうかなどのポイントはとても重要です。また、求人に関してアドバイスを受けられるだけでなく、効果的な履歴書の作り方や面接練習、求職者にマッチした求人をピックアップしてくれるかなど、サポート制度が整っているとより転職に有利だと言えるでしょう。

会員数や口コミをチェック

転職エージェントを選ぶ時は、会員数や口コミをチェックすることをおすすめします。どんなに魅力的なサイトに見えても、実際に利用している人の満足度が低ければ転職がうまくいかない恐れがあります。会員数が多い転職エージェントは、知名度が高いということを表しています。

そのため、求職者をサポートする制度も整っていることが期待できるのです。また、企業側も有名なサイトに登録することで人の目に触れる機会が増えて、入職希望者からコンタクトが届く可能性が高くなると考えるでしょう。会員数の多さは、求職者と企業双方にとって非常に魅力的なのです。

そして、実際に転職に成功した人の体験談や転職エージェントを利用した人の口コミをチェックすることで、そのサイトの実態が見えてきます。事前に情報を集めておくと、自分にあっている転職エージェントを見つけやすくなります。

未経験者OKの求人を取り扱っているか

未経験の状態から建築設計業を目指すことは可能ですが、簡単ではありません。建築業は経験を重視する傾向があり、未経験者歓迎の求人数は他の業種に比べて少ないのです。

建築関係の仕事に従事したことがない方は、転職エージェントを上手に活用しましょう。未経験OKと書かれていても一定のソフトを使った経験が必要だったり、建築系の学校出身だったりすることを求められるケースも。自分の力だけでは転職をうまくできないと思ったら、転職エージェントサイトに登録してアドバイザーと一緒に求人を探してください。

どのような人が建築設計業に向いている?

建築設計業は、決められたスケジュールに則ってみんなで協力し合いながら仕事を進めていきます。建物を完成させてクライアントに引き渡す日は確定していて、遅れや不手際があると会社の信用を失うことに繋がってしまうでしょう。

そのため、スケジュール通りに仕事を進める管理力や、他のスタッフや企業の人々と円滑にコミュニケーションをとる能力は必要不可欠です。悪天候の日が続くと現場の仕事を進められず、スケジュールが先送りになってしまうこともあります。

そうなると後れを取り戻すために、1日にこなすべき仕事が増えてしまうこともあるのです。過酷な状況を乗り越える体力や精神力を鍛えておく必要があります。

女性の転職アドバイザーが多いエージェントを選ぶ

女性が転職する際には、女性の転職アドバイザーが多い転職エージェントを選ぶことが大切です。どんなに求人数が多い転職エージェントでも、女性ならではの悩みや希望の寄り添ってくれなければ望んでいる求人にたどり着けないかもしれません。

とくに、女性は結婚や妊娠、出産、子育て、介護など、生活の中で自分のライフスタイルを変えることも多くなってくるでしょう。転職先を探す際には今の希望を叶えてくれるだけでなく、今後のことも考えることが重要です。そこで、信頼できる女性のアドバイザーがいる転職エージェントを見つけましょう。

場所や勤務日数、勤務時間の希望や女性が働く職場の環境について相談しやすくなりますし、自分の希望も伝えやすくなると言えます。実際に子育てしながら働いた経験のあるアドバイザーだと、仕事と家事・育児をどのように両立すればいいかといったアドバイスも受けられます。

現状やライフプランを伝えておく

求人を探す時には、アドバイザーに伝えるべきことがたくさんあります。自分が希望する求人関係の条件はもちろん、ライフプランも伝えておくとよりマッチする求人を見つけることに繋がります。

例えば、現状結婚や出産の予定はあるのか、自分は今後どうなっていきたいのか、出張・転勤は可能なのかといったことです。転勤にも対応できると言われると、転職アドバイザーも転勤がある求人を選択肢に入れて求人を探します。

しかし、実際に就職していざ転勤を命じられた時に、それを拒否されると企業側も話が違うと思ってしまい、転職エージェントへの信用が失われてしまうでしょう。そして、結婚や出産の予定はないとはっきり伝えたにもかかわらず就職してすぐ産休・育休をとりたいと申し出ると、企業側の予定が狂ってしまうかもしれません。

このように、条件やライフプランのすり合わせをしっかりしておかなければ、求職者・企業・転職エージェント全員にとって望まない結果を生んでしまい、それぞれの立場が悪くなってしまう可能性が考えられます。

転職する時は自分が希望する条件やキャリアを形成していきたいかなどはしっかり伝え、アドバイザーとの認識をマッチさせながら求人を探してください。そのためにも、女性のアドバイザーが多い転職エージェントの方が話しやすくなるでしょう。

非公開求人なども活用して探しましょう

転職エージェントを選ぶときに、ネットなどで見た情報だけで決めてしまってはいけません。たとえば、サイト上に求人検索できるような場所を設けている場合、出てくる件数の多さなどから一番使いやすいエージェントだと判断してしまうようなことはないでしょうか。

実は、転職エージェントは非公開求人を多数取り扱っています。非公開求人を扱う理由は、たとえば超人気企業の場合ネット上に公開してしまうとすぐに応募が殺到してしまうので、非公開として実際に会社に合いそうな人にだけ紹介しているサービスと位置づけている場合があります。

とくに建築設計業などの技術やスキルが必要な職種の場合、非公開としてよい企業を転職エージェントが保持している可能性は高いようです。そのため、ネットで求人検索をしただけで自分の転職先を探すためのエージェントを決めるのではなく、一度実際に担当者と面談して、自分の希望やスキルセットについて理解してもらい、転職についてのさまざまな不安点などを相談してみることをおすすめします。

女性活躍中の案件数も確認してみよう

建築設計業に強い転職エージェントを探す時は、求人数や希望する条件にマッチするかといったポイントをチェックすることが大切です。そのほかに、女性が活躍している案件数をチェックすることをおすすめします。

どんなに魅力的な求人が多くても、女性が就職できた実績が少なければ女性が利用する転職エージェントとして適しているとはいえません。転職エージェントはそれぞれ異なる特徴をもっていて、建築業務経験の有無を重視するところもあれば働き盛りの若い人材を求めている企業向けのサイトも存在します。

そのように、働く女性をサポートする体制が整っていて、女性が活躍している職場を多く取り扱っている転職エージェントもあるのです。サイトに掲載されている求人をチェックして、女性活躍中の文言があるか確認してください。

条件面の交渉は可能か

条件を設定して求人を探していると、収入や休日などとある部分だけ希望にマッチしていない企業がヒットすることもあるでしょう。その際に、転職エージェントを通して条件面の交渉に応じてくれるかどうか確認してみてはいかがでしょうか。

最初から諦めて条件を鵜呑みにするのではなく、伝えてみるだけでも結果が変わる可能性があります。自分から積極的に行動して、最適な企業を見つけてください。

女性におすすめの建築設計関係の仕事は?

建築設計業の仕事と聞くと、建築士が思い浮かぶのではないでしょうか。ただ、建築士は1級や2級といった等級に分かれていて、それぞれ試験を突破して資格を取得しなければ働くことができません。

そこで、転職してすぐに働きたいと考えている方に向いている仕事を紹介します。1つ目はCADオペレーターです。CADオペレーターとは、CADという専用のソフトを使って設計図を作成する仕事です。

設計図は手描きで作るところもありますが、パソコンを使うことで修正や書き直しが簡単に行えますし、2Dだけでなく3Dの図面も作れるという特徴があります。クライアントや建築士の指示を受けながら、見やすく分かりやすい図面を作成するという重要な役割を担っています。正社員だけでなく派遣やパートなど業務体型も多様で、希望するスタイルにあわせやすい点が魅力的です。

2つ目はインテリアコーディネーターです。クライアントの要望を聞いて壁紙や設備、照明、家具のデザインや場所を考えて提案したりアドバイスをしたりする仕事です。内装を細かく設定して、より快適な住環境を作り上げます。女性ならではの細やかさが活きる仕事だと言えるでしょう。

無資格でも目指すことは可能ですが、資格を取得することで自分の知識やスキルを磨き、より仕事の幅を広げることに繋がります。建築業界で活躍したいと考えているのであれば、資格を取得して実務経験を着実に積み重ねていきましょう。

転職エージェント担当者との相性も大事

エージェントの担当にも営業成績といったノルマは課せられているため、場合によって男女の差をあまり考えずにとにかく求人を紹介するような担当もいるかもしれません。

これは、面談などの作業が増えていくだけで、本当に希望している会社に入社するには不要な時間といえるかもしれません。面談設定をされてしまうと断るのも気まずいことがあるでしょう。きちんとヒアリングをして希望や状況を考慮した上でよいと思われる会社を数社紹介するような、丁寧な対応をしてくれる転職エージェントのほうが望ましいです。

また面接に受かって入社できる状態になっても、本当に自分がその会社で働きたいのかどうかなどを考える時間や余裕が欲しいものでしょう。転職エージェントによっては、強引に転職をすすめてくるような場合もありますので注意が必要です。あくまで利用者の立場に立って考えられるエージェントの担当者についてもらうことが、転職を成功させるうえではとても大切な要素になります。よさそうな担当者を見つけるまでは、何回か数社のエージェントと面談をしてみるのもよい手でしょう。

エージェントのヒアリング力も大事

女性が建築設計業に転職する際に質問されやすい項目や、相手が求めている事などを把握しており、練習してフィードバックしてくれるような転職エージェントを探してみましょう。女性ならではの質問もあり、その質問に対して準備をしておくことで面談に向かう心づもりは変わってきます。

そのような質問想定ができるということは、それだけ女性の転職活動支援で成功している転職エージェントであり、業界とのコネクションももっている企業といえるでしょう。必ずしもエージェントの担当者が同性である必要性はありませんが、同性の担当者の場合は、さらに細かい部分まで理解したうえで相談に応じてくれるかもしれません。

基本的に面談や採用に男女差はありませんが、どうしても会社側は配属先の部署の男女バランスなどを考えて採用するものですので、会社の内情についてまで聞き出せているエージェントの担当者はとても頼りになるでしょう。

自分の希望条件はきちんと伝える

女性がワークライフバランスを大切にしながら働ける環境を構築している、もしくは構築することを目指している企業を探すことが大切です。しかし、内情は求人情報からはなかなか読み取ることができません。実際に働いている人の意見を聞いて、会社の方針をきちんと把握している転職エージェントの担当者の意見を聞いてみることで、初めて納得いく回答をもらえるものです。

そのため、まず会社とのマッチングをしてもらう段階で、きちんと自分の希望を伝えることがとても大切です。希望を主張しすぎると紹介してもらえる会社が少なくなるのではないかと心配する人も多いですが、実際に入社してしまい理想と違ってしまうというのは、会社側にとっても応募する側にとってもアンマッチングとなってしまいます。自分の希望条件をきちんとまとめて転職エージェントに伝えること、それを把握してくれるエージェントを活用することの2点を重要に考えて、転職活動を進めてみることをおすすめします。

 

1日の大半の時間を過ごすことになる会社選びは、自分の希望と相手の会社の希望の両方がしっかりとマッチングして、初めてお互いに有益な転職を実現できます。大切な会社選びをする際に心強いパートナーとなってくれる転職エージェントを選ぶことは、会社選びの最初の段階として重要な作業ですので、さまざまな転職エージェントをためしてみることをおすすめします。女性への面接対策がしっかりとしているエージェントを選んで、転職活動に励みたいものです。

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